2018年6月6日
米国が利上げを続けるとドル高になり、その煽りで新興国通貨は売られます。未だ経済構造が脆弱な新興国は自国通貨が安くなるとマネーが海外に流出してしまいます。更にドル建てでおカネを借りている場合、ドル高で自国通貨建て借金返済額が膨らんでしまいます。更に自国通貨が安くなると国内で輸入品価格が上がります。
このように米国利上げの影響で新興国経済が不振に陥る事例が出てきました。トルコ、アルゼンチン、ブラジル等々。
自国通貨安でマネー流出を止めるため、経済が減速しているのに利上げをしなくてはならないというジレンマも見られます。
金の需要も7割程度が新興国に依存しているので実需が減る可能性があります。自国通貨建ての金価格が急騰して買い控えられるケースも見られます。金は半導体に使われる素材ですから半導体不況の煽りも受けます。
一方、投資需要では資産防衛のための金買いが増える中で、自国通貨建て金価格急騰で店頭の現物売り戻しも増えます。
今年の金需要は総じて厳しそうです。