豊島逸夫の手帖

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イラン・イスラエル軍事衝突、早くも現実に。

2018年5月11日

一昨日本欄に具体的軍事衝突としてはイスラエルのイラン核関連施設空爆の可能性が現実的と書いたが、早くもイスラエルとイランの実質的交戦が始まった。イスラエルはシリアからイスラエルに対してイラン革命防衛隊がロケット弾で攻撃を仕掛けたと主張。その報復としてイスラエルはシリア国内にあるイラン軍事施設に大規模な攻撃を行った。

一方、米朝は融和ムード演出。米朝会談が6月12日にシンガポールと決定。更に北朝鮮から3人の拘束米国人が「解放」され、トランプ大統領が自ら帰還を出迎えるという演出。

イラン核合意破棄も北朝鮮融和演出も全て劣勢が伝わる中間選挙を意識してのこと。

金市場も1300ドルそこそこまで下がると地政学的要因で買い支えられ、上がると金利上昇懸念で売られるという展開。

後者(金利要因)については、NY市場最前線ではゼロ金利しか知らない世代のトレーダーが多いということだ。彼らは超低金利が長く続きゼロ金利が当たり前という世代のゼロ金利依存症であるがゆえ、0.25%の利上げでもずっしり重く感じるのである。0.25%のハンディキャップを背負う如き反応だ。市場が利上げに関して過敏になり、思わぬ乱高下を引き起こす。

金利のつかない金はゼロ金利ゆえ買われてきたとも言える。

実際に市場に影響を与える材料として注目されるのは名目金利からインフレ率を引いた実質金利の方だ。今後インフレ懸念が高まりFRBの利上げが後手に回ると、実質金利はマイナス圏で推移することになる。これは銀行にお金を預けても目減りするケースだ。これはコモディティー全般に追い風となる。

中央銀行の利上げと消費者物価を常に両睨みせねばならない。

さて今日の旨い物写真@NY。

まず、イタリアンの魚介グリル(@Osteria Laguna)。イカ、エビ、ムール貝、ホタテ貝、白身魚など。熱の通し方が限りなくレアに近く抜群。ソースなど余計に凝らず、新鮮な材料の味を引き出している。だからイタリアンは日本人の味覚に合うのだね。NYで折角のメイン・ロブスターに緑色のミントソースなんかをかけられて固くなるまで茹で過ぎたのが出てくると「余計な事せんでいいからサッとグリルして出してくれ。後は持参している弁当用ひょうたん容器の醤油をコッソリかけていただくから。」と言いたくなるよ。

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それから、オーストリア料理店(@wallase)で供された旬の白アスパラガス。可愛く盛られた一皿。ミシュラン二つ星だけど、私は余計なことをせずに太い白アスパラをドンと出して欲しかったな。

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フランクフルトで2日間白アスパラを食べ続けた時の写真も添えるよ。こういう飾らずにドンと盛られるのがいい。

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2018年