豊島逸夫の手帖

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中間選挙前夜、これぞトランプ相場

2018年11月5日

日米株価がトランプ大統領のペースにはまり乱高下の展開だ。

まずペンス副大統領が「米中関係をリセット」など、激しい口調で対中硬化方針を反中国有権者にアピールした。

その後、米中冷戦激化を嫌気した株価が急落するや一転、習近平氏と直接電話で会話。「非常に良い結果」と成果を強調。来たるブエノスアイレスG20で会談予定と語った。更に米中通商合意案の作成を指示との報道が外国系通信社から流れ、日経平均は先週金曜に556円高となった。特段譲歩を約束したわけではないが市場に希望を持たせた感がある。

常々、株価がトランプ政権の「通信簿」と位置付けてきただけに、中間選挙カウントダウンの段階で世界的株安は是非とも避けたい本音が透ける。

ところが、同日NY時間にカドロー国家経済会議委員長が米中関係回復について慎重な見方を明らかにするやダウ平均は急落。トランプ大統領の記者団への対中楽観的トーンの語り口とは相反する姿勢に市場は当惑した。対中国で弱腰は見せられぬとの姿勢をトランプ陣営の高官に語らせたとの印象が強い。

選挙運動最終段階で激戦区を廻りつつ、対中硬軟両姿勢を使い分ける「綱渡り」に市場は一喜一憂する。

NY市場では今や株価がVIX化とも語られる。

市場心理を操り選挙戦に最大限利用する。これぞトランプ相場と言えようか。

金価格もトランプ心理戦にはまっているよ。1230ドル台で行ったり来たり。

今日の写真は札幌のお気に入りイタリアンSIO。

ここの名物は色々な肉が用意されプレートから選べるのだけど、シェフの真髄は野菜なのだよね。

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採りたて北海道野菜の本来の味・甘さを自然に引き出す。人参もプレートにのせただけの一品が絶品になる。肉にせよ野菜にせよ、熱の通し方が抜群。肉に添えたブロッコリも「焼く」と本来のブロッコリの味が出るもの。

大人数だったので肉も鶏、豚、牛の3種類を皆でシェアした。どれも目利きが選んだ極上の肉。札幌の丸山。住宅街にあり観光客は来ないこじゃれた店が並ぶ一角にある。

 

2018年