豊島逸夫の手帖

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穏やかならぬG7

2018年6月11日

トルドー・カナダ首相に対して、トランプ政権幹部が「後ろから刺された。」(カドロー氏)、「後ろから刺す国家首脳には地獄にも特別な場所が用意されている。」(ナバロ氏)と発言。地獄=hellとは禁句ですよね普通の会話でも。そのような単語をテレビ番組で大統領側近が使うとは。もはや貿易戦争の域を超えた感さえあります。G6対1と表現されるG内での米国孤立、米国包囲網。トランプ大統領は「ロシアを呼べ。G7プラス1でなければ意味なし。」と言い放ちます。そのプーチン大統領は、同時期に中国青島で開催された「上海協力機構」別名「裏G7]で習近平国家主席と握手。中国側はプーチン大統領に特別の勲章を授与して親睦をアピール。上海協力機構とは中国主導の機構で中央アジア諸国、インドなどが参加。ここに北朝鮮も接近する可能性があります。

G7内部亀裂が激化すれば裏G7が隠然と勢力を増してゆくは必至。

市場は明日の米朝会談@シンガポール待ちですが、その前に米国対同盟国の対立が深刻化して、トランプ大統領もG7会議終了前に退出する始末。挙句にG7コミュニケにも署名せずとの姿勢です。

世界の勢力分布が大きく変わりつつあることを痛感しますね。

日本も正念場ですよ。モリカケで内輪喧嘩している場合ではないでしょう。沈みつつあるタイタニック号の中で責任者を出せ!と揉めているが如しと以前も書きましたよね。世界は日本置き去りで動いています。

そして明日の米朝会談。

中間選挙しか頭にないトランプ大統領は、歴史的米朝会談でノーベル平和賞狙い。トランプ大統領と北朝鮮金正恩委員長とペアで受賞ですか。。。一方、北朝鮮はとにかく経済を何とかせねばもはやカネが尽きたことは明白。とにかくシンガポールで会って話したことが彼らには重要。そこで意味ある結果が出ることは期待できず。双方のメンツを立ててその場が収まれば良しという感じでしょうか。私は懐疑的です。

市場は平和への一歩と評価して動くかもしれません。金には下げ材料となるほうが世の中の為には良いのですけどね。世界が平和なら金の出番は無し。でも世界平和など現実的には望むべくもないということでしょう。

さて週末にテレビ出演で関西に行ったので、京都祇園の味の「らく山」にまた寄ってきました。

釣り名人の大将自ら釣った旬の鮎を満喫。三重の大内山川と京都美山の鮎が旬です。若鮎は小ぶりで身が締まっていて、でも骨は柔らかい。大将の焼き方、火の通し方が抜群だからね~~。丸ごと食べるのが一番。独特の苦みが香ばしい。何でも、らく山を訪れるブログ読者が増えているらしい。水商売の習いで混む日もあれば、ぽっかり空いている日もあり。今のままのこじんまりとした店構えと夫婦と師範代の3人での切り盛りがいいね。

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2018年