豊島逸夫の手帖

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サッカージャパン、就活強者タイプは?

2018年7月5日


W杯日本代表が帰国したところでまたまたサッカーネタ(笑)。
組織の中で人材をリクルートする立場に長く居たので、どうしても雇用対象の目で見てしまう。日本代表メンバーで企業がリクルートしたいタイプは誰か?
私ならミッドフィールダー(MF)の柴崎選手が一押し。
ベルギー戦での原口選手と乾選手のスーパーゴールは実に見事だった。あれだけでも今回のW杯出場の価値があるね。その原口選手に絶妙なスルーパスを送ったのが柴崎選手。彼のMFとしての仕事は瞬間的に攻めるか守るか。ゲームの流れを変える土壇場での判断力。これは企業のリクルート側の視点では魅力的。プロの解説者の目から見ると柴崎選手もミスが目立ち最後にはへたったようだが、そう完璧な人材などいない。


ところで就活戦線で常に人気があった「体育会系」に異変が生じている。
体育会系のイメージは根性、上下関係厳守。与えられた仕事は言われた通りにこなす。
しかしもはや「根性」とか「忠実」な実行力だけでこなせる時代ではない。
スポーツ推薦枠という特別待遇も評価が薄れつつある。
それでも売り手市場ゆえ体育会系には根強い支持がある。
ただ昔のような神通力が感じられないということだろう。
過去の経験則が役に立たない変化の時代に臨機応変に対応するには、フィジカルの強さに加えMFのような瞬間的判断力も不可欠だ。これまでとは異なる体育会系+αが求められているとでも言えようか。


なお、午前11時にW杯日本代表が凱旋。記者会見に臨んでいた頃、上海株の下げに歯止めがかからず、日経平均も200円以上の下げに。
最近の兜町は午前10時半の上海市場オープンと午後2時頃の日銀ETF買い期待に揺れる日々。
これだけ株価が不安定になると金が買われるはずだけどね。とりあえず1230ドル台から1250ドル台まで反発した。NY市場が今晩独立記念日休暇明けでオープンするので注目。


一方、貿易戦争の余波で自動車販売が危ぶまれプラチナには大きなダメージ。電気自動車シフトに貿易戦争と新たな下げ材料を抱えたことは確かだが、それにしても売られ過ぎの感は否めない。
外為市場では本格的に貿易戦争に突入したらダメージが相対的に少ない国は米国との判断で米ドルが買われやすい。
新たな関税発動予定日の7月6日を目前に水面下でギリギリの交渉が続く。

2018年