豊島逸夫の手帖

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どこまで続く株高

2018年9月21日

「上海株が下がればトランプ大統領は対中発言を軟化させる」

NY株式市場では「トランププット」が意識され高値圏での株買いに安心感を誘っている。

トランプ氏は株価を政権の成果として誇示してきた。株価をスコアカード(成績表)として使ってきた経緯がある。それゆえ世界株安連鎖を引き起こしかねない上海株下落は無視できないのだろう。

対中関税引き上げ率を年内は10%に抑え、交渉余地を残したことがその事例と見られる。

なお昨晩はトランプ氏が再びOPECに噛みついた。

「米国は中東を守ってきたのに、原油価格を引き上げることは納得できない」

原油の末端価格上昇を嫌う意図が透ける。

対中も対OPECも中間選挙視野の発言と市場は見ている。

米中貿易戦争も中間選挙までは、株価への負の影響が限定されれば高値でも株はまだ買えるとの読みである。

とは言え、あくまで「賞味期限付き」の買いだ。

中期的に米中通商懸念が消えたわけではない。関税引き上げの影響はマクロ的に大きくはないとされるが、保護主義と新興国経済不安の共振は世界経済の減速を招く可能性がある。

せっかくの株高パーティーゆえ参加するが、会場では出口に近い場所に陣取るというヘッジファンドのコメントが示唆的だ。

NY市場では引き続き米国株中心の運用だが、新興国株を安値で拾う動きも見られるようになった。外為市場でもこれまで売られてきたユーロや新興国株が買われている。総じてポジション巻き戻し現象が顕在化している。その中で日本株についても「考える余裕」が出始めた。自民党総裁選挙のニュースも欧米市場の耳目を集めた。先進国で3期も続く安定政権に「絶滅危惧種」の如き希少性ありとの言い回しが印象的だった。先物を狙い撃ちする「急ぎ働き」の短期マネーの動きが突出しているが、良質な投資マネーも「安定性」の一言には惹かれるようだ。

米中通商不安が当面和らぐと理解されると、金にとっては下げ材料だったので反発要因となる。株高→金高となるのも、昨日書いたが興味深い。

そして今日の旨いもの写真はフルーツ満載のフレンチトースト。朝から高血糖食で罪悪感を感じる(笑)。 でも涼しくなってアウトプット(屋外運動量)も増えているので、インプットとアウトプットのバランスはとれているかと自分を納得させている~~~。

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9月に入るとスキーシーズンに備え自主トレ開始。何と言っても股関節の柔らかさが重要。ストレッチは欠かさない。不意に初心者に横断されても瞬間的に衝突を回避できる柔軟性が社会人のスキーには肝要だよ。避けきれず骨折などは洒落にならんし。「講師、スキー事故で本日のセミナーは急遽キャンセル」はあり得ない!

2018年