豊島逸夫の手帖

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イタリア発、波乱の芽

2018年10月3日


イタリア高官発言で市場が乱高下している。「イタリア経済は自国の通貨を持った方が良い。」という発言で「すわ、ユーロ離脱か。」と市場は騒然。イタリア国債が売られ利回りは3%台で急騰。しかし「イタリアがユーロ圏から離脱することはない。」との否定発言で小康状態に戻った。
「第二のギリシャか」と騒がれるがそこまでの危機的状態ではない。

問題はイタリアの民間銀行が多額のイタリア国債を保有していること。イタリア国債が安くなると銀行の保有資産価値が毀損するので、特にイタリアの銀行は信用不安を引き起こしやすい。


そしてECBの存在。これまではECB(欧州中央銀行)が量的緩和政策の一環としてイタリア国債も購入していた。しかしECBドラギ総裁は年内に量的緩和を終了させる方針だ。となるとイタリア国債が投機的に売られた時でも誰が買ってくれるのか。イタリア救済という名目ではECBは易々とは動けない。イタリアが本当に経済危機に陥ることにでもなれば、救済の大義名分は立つかもしれないが。
では今後もイタリア財政不安が市場で材料視されるのか。


金について言えば、イタリア・リスクがジワリと効き1180ドル程度の下値を支える、あるいは金価格急落時にブレーキをかける可能性はある。イタリア問題が市場で「くすぶる」という程度で、ギリシャ危機の時のように、このソブリンリスクで100ドル以上も金価格が急騰するような状況ではない。


と書いたところでタブレット・スマホの充電が切れてきた。
普段から4個持ちしているので、連日「充電の奴隷」状態だね。
肝心の時に充電が切れる。
そこで写真のような優れものを活用している次第。


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それにしてもネット機材のプラグはメーカーや機材で規格が違ったりするから腹が立つよ!

2018年