豊島逸夫の手帖

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株安を呼ぶ男、パウエルさん

2018年3月1日


パウエル新FRB議長は2月に着任早々NY株大暴落。そして今週、議会証言デビュー直後からNY株は二日で680ドルの暴落。人には持って生まれた「さだめ」があるのかとでも言いたくなるような「株安を呼ぶ男」振り。


そして、煽りを受けた日本株市場は今回も「日本人個人投資家、過去最大級の買い越し、海外投資家は売り越し」の構図のなかで外国人勢に屈した。個人が買いに出ると一相場終わりというプロの格言がまたもや現実に。オリンピックモードのなかで「ガンバレ、ニッポン。」と声援を送っていたけど、現実は厳しい。スキー複合で最後に外国人に抜かれ二位に甘んじた渡部選手の心境か。それにしても日本メディアに目立った「日本人個人投資家が相場を買い支え」という論調は罪作りだよね。
「果敢に日本兵健闘」という大本営発表報道を想起させる。
NY市場では海千山千のヘッジファンドが、株価変動が余りに激しく、現金ポジションを増やし様子見に徹しているときに、日本人は日の丸の旗の下に戦場に突入した。


決して株投資を否定するのではない。ただ、金と同じく地味に少しずつでも優良株を買い増してゆくことが王道なのだ。株では「優待」がしきりに持て囃されるが、日本独特の風潮でなかなかの曲者。だって、株価が大幅に下がれば優待で多少ギフトを貰ったところで虚しいでしょう。一時流行った、配当金付き投信の元本割れ、タコ足配当みたいな現象になる。あれはさすがに正体がばれて下火になったけれど。

いつも言うように、とにかく金でも株でも積み立てる感覚で「貯めて」ゆきましょう。金は実物資産。株には企業という実体がある。仮想通貨には発行体もなく実体もない。ここのところはしっかりと心に留めておくようにね!


このようなプロでも右往左往するマーケットのときは、投資など忘れて人生楽しみなさい!私は立場上、ナビゲーターとして忘れてはならないけどね。今朝も6時にNY株が安値引けで380ドルも。それも大引け30分前に急落したのを見て、即ツイッターに「日本株警戒警報」を発令した。


東京地区では春の嵐が吹き荒れて不気味な雰囲気だったけど、昼になってみれば暖かな春の日和。相場モニターより梅の方が満開で見頃じゃないかな。私の場合は当然春スキー!NY市場を徹夜でフォローした後、スキー場で汗を流して、後で飛び込む温泉がなんとも至福のとき(笑)。そして越後湯沢からネクタイ姿で新幹線出勤~~~。


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2018年