豊島逸夫の手帖

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「横並び投資」の危うさ

2018年2月23日

初心者が投資を始める理由は色々ありますが、特に目に付くのが「お隣さんが儲けたのに自分は何もやっていないので焦る。損した気分になる。」、「会社の同僚が株で儲けて正月はファミリーでハワイに行った。自分も何かしなくては。」というような日本人独特の「自分だけが置いてゆかれる気分」にせっつかれて、訳も分からず「投資」を始める事例です。焦って切羽詰ったように始める投資にろくな結果は出ません。

機関投資家にも同じ傾向が顕著です。機関投資家との個別ミーティングで真っ先に出る質問は、相場が上がる下がるより「よそさんはどうなんでしょうか。」

皆がやっているのに自社だけやっていないのは担当社員としてまずい。皆がやって皆が損しても仕様がないと免責される。皆がやって自分だけやらず皆は儲けたという状況を最も恐れる。「赤信号、皆で渡れば怖くない」ということですね。

最近、特に目に付くので警告を発しておきます。

皆より出遅れても、じっくり構えて行動すべきでしょう。

ビットコイン投資に関して、この「焦り」が頻繁に見られるのも気になるところです。

仮想通貨はまだ導入段階。来年始めても決して遅くありませんよ。

金も「金高騰」などの見出しに惑わされず、地味に買い増してゆくことが「王道」です。

2018年