豊島逸夫の手帖

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日経平均バブル後高値更新

2018年10月1日

今日の話題は日経平均24000円台で高値更新。一般メディアでも話題になっている。

例によって外国人先導の日本株上昇。日本人個人投資家にはヤレヤレ売りが多い。ネット証券の顧客にも売りの手口が目立つ。

外国人投資家のこれまでの買いは、蓄積していた先物売りの買い戻しが主体だ。

そもそも日本株というセクターの認知が低い。メディアに登場するのは日本株担当者や親日派の発言だ。無作為でウォール街のファンドに日本株を聞いても、知見がないので意味ある議論にならない。

世界の地域株式ローテーションを語る場合でも、まず米国株、次に欧州株、そして新興国株。では日本株は?と言えば、独自のセクターを確立する程の規模ではない。ゆえにエキゾチックと言われる。アジア株の範疇に入れられることさえある。通常はアジア(日本株を除く)と扱われるが、その「除かれた」日本株の位置付けは極めて曖昧だ。

現在の世界地域別アロケーションは圧倒的に米国株。高値警戒感を持つ人はまず欧州株に分散する。やはり欧米中心主義が色濃く残る。次に新興国株が売られすぎの反動で一部買い戻されている。

米国株はオーバーウエイトをやや引き下げつつある。欧州株はニュートラルをやや引き上げつつある。新興国株はアンダーウエイトをやや引き上げつつある。そして日本株はアンダーウエイトだが、徐々に欧州株からシフトしてくる動きが顕在化しつつある。ブレグジット行き詰まり、イタリア不安再燃という問題を抱える欧州株に長居は出来ない。そこで浮上するのが手付かずの日本株である。

今回これまで買ってきた外国人投資家は超短期筋が主体だ。いわゆるガイコクジン買いの本番はこれから。本格上昇はリアルマネーと呼ばれる真打の中期志向の投資家が、日本株をニュートラルに引き上げる時であろう。

最近の特徴は、株を買うのだが米中貿易戦争、日米通商交渉など不安要素も多く金も買ってヘッジしておくという事例が増えていることだ。

今日の写真は山で採った山栗を使った我が家の栗ご飯。小さいけれど、やっぱり山栗の方が味がある。モンブランにのせて栗モンブランもゆける~~。

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2018年