豊島逸夫の手帖

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米中間選挙戦入り

2018年6月7日

米国で11月に行われる中間選挙の「予備選」つまり共和党・民主党の候補者選びが始まりました。

私が驚いているのはトランプ大統領の支持率が上がってきたこと。

まだ40%には満たず低い水準ですが趨勢的にじり高です。

同盟国にまで安全保障上の理由ということで通商喧嘩を売る大統領が国内では一定の支持を得ているのですね。

報復関税の応酬で本当に保護主義が激化して世界経済が減速、更には危機的状況に陥るのでしょうか。とにかく絵空事でなくなったことは事実でしょう。

世界銀行も「世界経済が保護主義の蔓延する中で減速基調になる」とのレポートを出しました。

折から米国景気が循環サイクルで最終局面に入ったとの認識が市場では広がっています。米10年債の利回りは結局3%の壁を超えられず長期金利が上がらない。一方で、FRBは粛々と短期政策金利を引き上げてゆく。その結果、長短金利差が逆転する異常現象が起こるかもしれない。もし起これば、それは歴史的に不況の前兆とされるのです。

それでも米国株価は、ナスダックのハイテク銘柄を中心に高値を更新中。でも、ちょっと気味の悪い株高だと感じます。素直にポジティブには捉え難い現象です。

「金は嵐の晩に輝く」と言われますが、2019年、2020年と何やら金が輝いてしまうような局面が来そうな予感。社会的観点で決して喜ばしい話ではありません。ただ、そのような事態を視野に備えも怠りなくということです。

なお、近畿・中京・北陸・福岡地区の皆さん。今週土曜日ABC朝日放送系列、朝9時半からの「正義のミカタ」に生出演します。イタリア・スペイン情勢が今週のトピックスのひとつなのでお呼びがかかった次第。思えばこのエンタメ系情報番組とのお付き合いもギリシャ危機がキッカケでした。最近はプレゼンターではなく、側から「チャチャ」を入れるコメンテーター役。と言っても実は苦手なんですよ。人の話に割り込んであれやこれや語るというのが。だいたい失礼だと思うんですよ。一生懸命説明している専門家の話の腰を折るのは。タレント系の人たちは、すかさず突っ込んできますからね~。まぁ90分間、専ら座って聞いています(笑)。テレビ局の制作担当者たちが気持ち良い人たちなので付き合いが続いている感じかな~~。

2018年