2017年1月20日
「今日のトランプ氏はご機嫌良いようだ。」
ニューヨーク市場から、そんな安堵の声が聞こえてくる。
たしかに、刻々入る映像を見ていても、ワシントンでのトランプ氏は、トランプタワーに居るときとは、違う印象を受ける。
就任記念コンサートで観衆に向かっての語り口も、ニューヨークの記者会見の時とはかなり異なる。謙虚なのだ。
「選挙運動中は、忘れられた諸君と言ってきたが、もはや、皆さんは忘れられていない。ここに至るまでの道は、私より皆さんの働きが大きかった。私はメッセンジャーに過ぎない。」
アーリントンの無名戦士の墓詣での映像でも、花輪を捧げる姿は、大統領らしい行動に映った。
いよいよトランプ大統領就任の日を迎え、市場が望むことは「安定性」だろう。就任演説にしても、所詮、経済政策の具体的内容が語られるとは期待していない。ただ、とにかく大統領らしく振舞ってほしい。先日の記者会見に見せた感情に流される非寛容的態度の再現だけは勘弁してくれ、との思いが強い。
その視点で見ると、ニューヨークでのトランプ氏とワシントンでのトランプ氏は異なるように見えるというわけだ。
果たして、どうなるか。
直後の感想を書いて明後日発売の日経ヴェリタス「豊島逸夫のIt's OK!」に載せます。
なお、近畿、中京、北陸地区の皆さんには、明日土曜日朝9時半からABC朝日放送の「正義のミカタ」(90分情報番組)に生出演します。私の担当は、ダボス会議の習近平国家主席。