豊島逸夫の手帖

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コイケって誰?日本株には時ならぬ追い風

2017年9月28日

フー イズ コイケ? 日本のルペンか?ヘッジファンドや米国年金運用担当者たちが興味津々だ。

安倍勝利なら4年間安定政権。小池新党躍進なら日本経済に欠けるとされたダイナミズム注入の期待感が高まる。どっちに転んでも日本株には追い風となりそうとの読みが透ける。

これまで日本国内の「解散相場」に対する欧米市場の関心は薄かった。Jアラートが鳴るなかで、10年後の日本経済再生論議かと冷めた見方が多かった。

それが小池氏参戦を機に急速に注目度が高まっている。

特に、これまで米国株高値警戒感の受け皿となっていた欧州株には、ドイツ総選挙後も極右政党台頭懸念がつきまとう。それゆえ欧米市場は、ルペン氏とは異なる小池氏と安倍首相の政策対決が日本経済に刺激を与える効果を期待するのだ。

とは言え、まだその政策面では未知の部分も多い。北朝鮮緊迫のなかで決して楽観できる状況にはない。

それでも、特に年金のような長期運用の担当者は、稟議書に書けるストーリーを常に求めている。「小池劇場」などは持って来いの材料なのだ。

ヘッジファンドにしても、日本の衆議院議員選挙が急転直下荒れ模様となれば、日本株への関心度が高まるのは当然の成り行きでもある。

思わぬ展開に10月日本株上昇の兆しを感じている。

一方、米減税案にホワイトハウスと共和党にやっと歩み寄りの気配が見え、株高・ドル高で金安。1280ドル台。円建てでは円安進行でかなり下げが相殺されている。想定内の動き。

2017年