豊島逸夫の手帖

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ゴールドマンサックスの「コモディティー人脈」

2017年5月30日

ゴールドマンサックス出身でトランプ政権の国家経済会議委員長を務めるコーン氏は、もともとNYMEX(NY商品先物取引所)の場立ちでした。今やトランプ政権では数少ない「まともな」(笑)人物です。そもそもゴールドマンサックスの現CEOブランクファイン氏も、J・アロンという大手貴金属会社で営業部長をやっていたという経歴があります。貴金属商の部長さんが大手投資銀行に買収され、そこのトップになった、というまさにアメリカならではの出世話。日本ではあり得ないですよね~。やはり、なんのかんの言っても米国経済のダイナミズムは凄いと思います。

日本で取引所の場立ちが、国の経済戦略担当のトップになることなどありえるでしょうか。

私自身スイス銀行時代にNYMEXで場立ちをやった体験があるので、つくづく考えさせられます。


今日の写真は裏磐梯の山菜3点セット。

うるい、ウド、こごみ。

この季節ならではの旬の味。

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そしてゴルフダイジェストで世界のパー5、ベスト10に入った雄大なボナリ高原ゴルフクラブ3番ホール。高所恐怖症の人は無理(笑)。

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母成峠と言えば戊辰戦争の有名な戦いがあった場所。冬はスキー場になるくらいなので、これからの季節は爽やかで涼しくて私のお気に入り。温泉もあるし。

昨晩(月曜日)はメモリアルデーでNY市場が休場なので、久しぶりに静かな夜を過ごせました(笑)。


今週末はそのNYに出張です。

入国審査が厳しくなって、かなり待たされそう。特に今週は英国航空BAのシステムダウンでロンドンヒースロー空港から波状的に空の渋滞が拡大しているので、そのあおりも受けそうです~。

ちなみに、私が出張すると個人的になにかトラブルに巻き込まれるというジンクスがあります。

ヒースロー空港で濃霧のため72時間も足止めを食らったこともありますよ。帰国のためロンドン市内を発った時は晴れていたのに、ヒースローに近づくや俄かに濃い雲が空を覆い、結局まる3日間ヒースロー空港が閉鎖になったのです。その間いつ霧が晴れて運行再開になるかもしれず、いまかいまかと航空会社手配のホテル一室でスタンバイでひたすら待ち続けたのですよ。もし3日間空港閉鎖と事前に分かっていれば、それなりに有効な時間の過ごし方もあったでしょうけど。

かと思えば、サンパウロに出張した時は出迎えの車の運転手さんが朝早くて居眠り運転。ガードレールに激突。高速道路の路肩で雨降りしきる中、警察の到着を待つという悲惨な体験でした。

前職では、社内でJeff(私のニックネーム)と出張するとなにか事件に巻き込まれると言われていました(笑)。

それやこれやで、手荷物で必ず2~3泊分の衣類などは持ち歩く習性がつきましたね。預けた荷物紛失など日常茶飯事ですから。しかし、トランプ政権はパソコン機材など機内手荷物持ち込み禁止を検討しているとのことで、これは私にとって一大事です!そうなったら極力出張せずにビデオ会議で済ませることになるでしょうね。既にその傾向が顕著ですが。でも、やっぱり生の人間として直接会ってみないと分からないこともありますよ。相場でもNYMEXのフロアでマーケットの空気を感じたものですが、いまやフロア売買は廃止。全面コンピューター売買に移行しました。これだと場の空気が読めません。いきなり闇討ち食らうようなケースが多くなりました。AIに運用を任せる投資手法が一般的になりつつあるのですが、賛否両論渦巻いていますね。

2017年