豊島逸夫の手帖

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米朝衝突の現実味

2017年12月21日

水面下で米朝衝突は不可避と見て、自国民を韓国から日本経由で脱出させる準備が一部の国々で進んでいます。

その根拠ですが

1)結局、今のうちに北朝鮮核脅威を除去しないと、あの国は粛々と核開発を進めるから手遅れになるという議論。もう手遅れという感じもしますが。

2)経済制裁強化などで追い詰められた北朝鮮が自暴自棄になって何をやらかすか分からないという警戒論。

3)支持率低迷のトランプ大統領が外交交渉優先を唱えるティラーソン国務長官を更迭して自ら軍事優先路線に舵を切る。

概ね、このような議論に集約されます。

2018年の地政学的リスクとして「北朝鮮不安」程度ではマーケットは反応しませんが、軍事衝突リスクが本当に現実味を帯びると日本株暴落、有事の金暴騰の可能性が浮上します。ただ前例のない「核戦争」という事態になると、はっきり言ってどうなるのか私も分かりかねますね。もはや資産運用などと言っている余裕はなく、まずは自分の命を守るために逃げるということになるのではないかな。

東日本大震災の教訓ですが、まず有事の水、有事の缶詰、そして有事の現金。コンビニ再開しても現金がなければモノは買えない。有事の金は5番目、6番目くらいでしょうか。

2017年