豊島逸夫の手帖

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トランプ氏の「親ばか」或いは「公私混同」?

2017年2月9日

トランプ氏の娘イヴァンカさんのブランド品を、大手百貨店ノードストロームが扱わないことにした。同店によれば、要は「2016年後半から売れ行きがいまいち。」だから、とのこと。

そこで、トランプ氏が、ツイッターでノードストロームを批判した。「私の娘イヴァンカが不当な扱いを受けている。」

これが普通のお父さんのツイッターであれば、「親ばか」で済まされるかもしれない。しかし、今の状況で、トランプ氏がこれをやったら、即、「公私混同」「家族のビジネスへ職権利用して介入」と非難されるのは当たり前。それぐらい、分かっているだろうけど、それでも、感情が先走ってしまうのだね、トランプ氏は。かねがね、ホワイトハウスの主要スタッフにイヴァンカさんの夫、クシュナー氏を入れ込むなど、縁故主義も批判されてきた。そして、どこに行くのも、イヴァンカさん同伴。安倍首相とのNY会談のときも、イヴァンカさんが足を組んで、傍らで見つめていた。今回のフロリダでのトランプ・安倍のゴルフ外交にも、首相夫人とイヴァンカさんが加わるらしい。大のゴルフ好きだそうな。

それから、トランプ氏が、習近平氏に、書簡を送ったことも話題に。

米中大国同士、喧嘩して得になることはない。ビジネスマンなら、そう計算して当たり前。さて、これで、中国側がどうでるか。ダボス会議では、習近平氏が、「白馬の騎士」役を演じたばかりだしね。米中が接近すれば、それはそれで、日本としては、気になるところ。頭越しに米中で太平洋二分割統治、なんてことには、ならないと思うけどね。トランプ氏のことゆえ、急転直下、中国と和解のシナリオはあり得ると思う。

そして、トランプ政権の不確実性を映す金価格続騰。プラチナも1000ドル台回復。やはり、心配で「金でも買いたい気持ち」が透ける。

そもそも、トランプ時代=ドル高=金安の見方が多く、私のような、ドル安にも振れるから金高という強気派は少数派だった。それが、ここにきて、マーケットの潮目が変わってきたと感じている。

ここのところ、旨い物写真がブログにない、と言われたけど、ぶっちゃけ、とても余裕がないの。当面、ストイックに生活してます(笑)。

2017年