豊島逸夫の手帖

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金1860ドル台まで続騰

2021年5月18日

国際金価格の上げが加速。もう1860ドル台。

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円相場も109円台。昨年105円程度であったことを思えば、円安で円建て金価格上昇にも寄与している。

昨年の金高騰はコロナ真っただ中で、各国が未曽有の流動性供給を実施する市場環境で溢れかえるマネーが金市場にも流入した。
対して今年は米国でマスク着用義務解除などコロナ終息傾向(除く日本)の中で、市場はばら撒かれたマネーの回収に怯えている。

昨年は株も債券も金もビットコインも買われた。
今年は株価が高値警戒感。債券はインフレが天敵。ビットコインも昨日は暴落。という状況の中で金が浮上している。
基本的に実質金利マイナス状態は変わらず。
つい数週間前まで「金の輝きは失せた」と語っていた人たちが一転、金購入に動いている。
筆者がブログで「底値圏」と繰り返した時は反応薄。
今になって金を買いたいと言ってくる。
いつものことだ。

NY市場でも金の話題が頻繁に出るようになった。
昨日は中央銀行サーベイで23%の中央銀行が準備資産として金購入を考慮と回答していた。

なお、ビットコインが暴落。テスラのマスク氏がビットコイン売却を仄めかす発言をしたことが要因。バイデン政権がビットコイン規制に動いていることも材料視される。既に大手暗号資産交換所がマネーロンダリング疑惑で摘発された。サイバー攻撃でも身代金はビットコインで支払われる。
金からビットコインにシフトしたマネーがまたぞろ故里の金に里帰り。

2021年