豊島逸夫の手帖

  1. TOP
  2. 豊島逸夫の手帖
  3. バックナンバー
  4. 外国人投機家、「総裁決定で日本株売り」の思惑も
Page3338

外国人投機家、「総裁決定で日本株売り」の思惑も

2021年9月9日

レイバーデイ3連休明けのNY市場は、久しぶりに多くの市場参加者が顔を揃えた。「まるで新年みたい」とのコメントが市場の雰囲気を表現している。
Zoom会議にも参加した。日本株政変ラリーについて、誰か言い出すかと見守っていたが、話題は専らビットコイン暴落。遂に最後まで言及がなかったので、筆者が言い出そうと思った瞬間にタイムオーバーで打ち切られてしまった。これがNY市場における日本株認識の実態だ。

それでも、ほんの一部の短期売買型ヘッジファンド(CTA=コモディティートレーディングアドバイザー)は日本株を買い持っているようで、しきりに自民党総裁選挙の日程を確認してくる。このような情報はNY市場内では探すのに苦労するものだ。しきりに総裁選挙日29日に拘るので、次期総裁決定で売りとの思惑が透けた。所謂「噂で買ってニュースで売る」という常套手段だ。

オーソドックスな運用をするファンドは、次期首相も決まらず期待先行の相場に対して傍観の姿勢である。

良質な外国人マネーを取り込むのは容易ではない。

2021年