豊島逸夫の手帖

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国際金価格はジワリ上昇だが。。

2021年7月15日

金価格が1830ドル台までじり高。
米消費者物価上昇率急上昇でインフレ懸念が高まっていることが背景だが、依然NY市場は夏休みモード入り。商いは薄い。
ただ筆者のところには年金・保険などの機関投資家から、金についての問い合わせが相変わらず連日舞い込んでくる。Zoom個別セッションで彼らに金について語ることも頻繁である。過剰流動性が金を含めて運用先を模索していることを体感しているところだ。

さてさて、話は変わるが日本人は外国人に甘すぎるね。
続々と五輪選手団や関係者が入国。感染者、濃厚接触者、はたまたコカイン保有者など、案の定トラブル続出。日本側の対応は後手後手。
水際対策から日本は甘い。ルールブックなど作成しても外国人の本音として「ルールは破られるためにある」という考えが目立つ。勿論外国人の9割以上は良い人たち。しかし中には必ず悪い奴も紛れ込んでいる。

私はキャリアを通して、日本人の順法意識の高さと一部の外国人のお行儀の悪さを見せつけられてきた。それゆえ筆者の得意技は「けんか英語」。言われる前にこちらからまくし立てる(笑)。そのような体験を経てきただけに歯がゆい。基本的には「性善説」が多い日本人は外国人に対して「性悪説」で臨むべき。外国人は元々性悪説を支持する人間が多い。コロナはその隙を狙ったかのように侵入してくる。

私事だが過去にこんな事例があった。
国際機関に勤務していた頃の話。本部から頻繁に規則改正のメールが来ていた。それを私の優秀な秘書は逐一日曜出勤してでもきっちりルール通りに捌いていた。そんな真面目な彼女が時々ブチ切れた。それは社内通達されたルール改定を日本以外の事務所はスルー(無視)することが多かったからだ。生真面目に新ルールに従って粛々と業務をこなすのは日本人だけであった。

忘れられない一言がある。同僚の親しい米国人が、日本人はsubmissiveと語った時のことだ。この単語には隷属的で強く言えば従ってくるとのニュアンスがある。議論下手で、しかも英語は苦手。国際舞台でも中国人や韓国人の方が図々しく振る舞う。日本人は謙虚さが美徳と語っても虚しい。今回の東京五輪に関しても、ワクチン獲得競争に関する国際的交渉術から入国検査・対応から手際の悪さばかり目立つ。日本人が雄弁になる時は日本人の中で酒屋イジメとか担当大臣の失策とか、国内での非難のボルテージが高くなる時だけだ。内弁慶の如し。

とにかく五輪開催に関連する「禁止・強制事項」については、もっともっと積極的に発言・行動すべきだ。xxxさせていただくとか、妙にへりくだった如き変な日本語が横行するのも情けない。国民の皆様のご協力で感染を防ぐというのは筋違いではないか。感染予防は自己責任で自らを律するべきことだ。国に言われてすべきことではない。自分の命は自分で守る。当たり前のことだ。鬱憤晴らしに国内で責任者出せ!のように騒ぐのも虚しい。
氷山に衝突して沈みゆくタイタニックの船中で乗客が責任者は誰だ、説明責任を果たせとわめいているようなものだろう。

2021年