2021年6月3日
今朝の日経新聞朝刊グローバル市場面に「ドル『FRBに還流の異変』金融機関、緩和の余剰抱えきれず」との記事が出ています。
要は米ドルの供給が突出して多く、ドル安になっているということです。
これぞ金価格の上昇要因と言える現象でしょう。
通貨発行が過剰になると通貨価値の希薄化が進行します。
そこで世界の投資家は中央銀行がいくらでも発行することができない「通貨」はないだろうかと考え、独自の希少価値を持つ金に思い当たるのです。
平たく言えば「刷れるドル・ユーロ・円、刷れない金」ということです。
これは重要なポイントですね。
なお、昨日は「FRBが保有ETF売却発表」という日本人投資家がドキッとするような見出しが外電に流れました。日銀が量的緩和で購入してきた日本株ETFを何時売り処分するのかが問題になっている時期だけに、何事か?というわけです。
FRBが売却を決定したのは社債ETFで株式ETFではありません。
金額も1兆円程度に留まります。コロナ危機の中で企業救済のために実施してきたのですが、ワクチン接種で経済回復が鮮明ゆえ購入した社債ETFを売却することになった次第です。民間の市場に中央銀行が介入するのは決して望ましいことではありません。FRBも債券市場の歪みを是正するためと理由を明記しています。なおFRBは毎月1200億ドル、国債と住宅担保証券を購入する量的緩和政策は継続しています。
さて、よくテレビで見るドラマの光景。「身代金は現金で指定の場所に一人で持ってこい。警察に知らせたら。。。」こんな話はもはや過去のことになってきました。これからは身代金授受はネット上でビットコインを使い瞬間的に実行できるからです。ハッキング代行「企業」が話題になっていますが、彼らは仮想通貨の資金清浄サービス(ビットミックス)を提供しています。
金も匿名性がありますが、さすがに身代「金」となると重すぎるでしょうね。