豊島逸夫の手帖

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金2000ドル?懐疑派の意見は?

2021年6月2日

筆者は年内に2000ドル再突破ありと見ていますが、反対論もあります。ここは客観性を保つために2000ドルにはならないと見る人の意見も紹介しておきたいと思います。

ちょうど今朝の日経新聞朝刊商品面に金価格動向を分かりやすくまとめた囲み記事が掲載されています。
そこに反対意見も紹介されているので参考までに引用します。

「一方、野村証券の小清水直和氏は『米雇用の回復などで今年後半に向けてインフレ期待が高まる』とみる。『米連邦準備理事会(FRB)が(金融緩和に積極的な)ハト派姿勢を弱めれば名目金利が期待インフレ率以上に上がり、実質金利のマイナス幅が縮む』と金相場に逆風となる可能性を指摘する。」

結局2000ドルになるか否かは、物価上昇が抑えられるのか、或いはFRBでも制御不能なインフレになるのか、ここの見極めでしょう。
言い方を換えればFRBを信じられる人は金価格が上がらずと読む。対してFRBを信じられない人は「無国籍通貨=金を買う」ということでしょう。

筆者は記事中にも引用されているとおり金強気派です。
強気と弱気が議論を交えるのもいいですね。
以前、来日した金調査会社GFMSの強気派と筆者が日経紙面で議論を戦わせたことがありました。あれは面白かった。勿論結果は筆者の勝ちでしたが(笑)そういう企画があれば今後も進んで参加したいと思います。

さて、OECDの世界経済見通しが発表され、日本だけが経済予測を下方修正されました。そもそもコロナ前から消費増税で日本経済は痛んでいたので、その上にコロナ禍となり、更にワクチン接種も周回遅れとなっているわけで、下方修正されても文句は言えないですね。経済成長率そのものも日本は2%台で、群を抜いて低い水準に低迷しています。このような状況下で、日本人が金保有で財産価値の保全を図ることは当然の成り行きに思えます。

2021年