豊島逸夫の手帖

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デルタ相場の様相

2021年6月29日

インド発のデルタ株懸念で様々な市場が停滞しています。
変異株はこれからどうなるのか誰も読み切れず不透明要因になっているのです。

日本ではそれに加え五輪開催。
昨日も所用で山手線に乗ったら、久しぶりに超大型スーツケースをゴロゴロさせている外国人訪日グループ8人ほどに出会いました。インバウンド華やかなりし頃は全国で見慣れた光景ですが、今やいよいよ五輪関連で来たかとの実感があります。
更に、車中に7人ほどの「おっさん」グループが大声で話し合っていました。話の内容から五輪関連のボランティアのグループで地方から研修会か何かで上京してきたようでした。
かと思えば、渋谷駅のプラットフォームでは学生たちがキャッキャッとはしゃいでいる。蒸し暑さでマスクも外れがち。
これは五輪本番ともなれば、安心安全どころではないなと思った次第。

こういう懸念が市場にも投影されているのでしょう。
例えば東京証券取引所では売買量が低水準の日々が連日続いています。
世界的にもデルタ株の影響で、例えば検疫の厳しいオーストラリアのシドニーもロックダウンに入ります。

なお、ワクチン関連でも新たな動きが見られます。NYタイムズはファイザーとアストラゼネカの二つのワクチンを1回ずつ接種する「混合法」が良い臨床結果を出しているとの報道。こういう接種法もあるのかと話題になりそうです。
但し、18歳以上の接種が7割に接近している米国でも結局ワクチンの効果がどこまで期待できるかは今後の展開次第ゆえ、人類はコロナと当分共存せねばならないとの見方が支配的です。

2022年の経済予測もまだまだ不透明要因が多すぎて当てになりません。米国利上げへと言ってもコロナウイルスとワクチン次第。ちゃぶ台返しもあり得るでしょう。

かくして疫病要因が世界規模で成長を遂げた世界経済に継続的な影響を及ぼすというシナリオは全くの想定外と言えるでしょう。ビットコインのような中央銀行が制御不可能な仮想通貨の価格が乱高下するのも、このような背景があればこそだと言えましょう。テレビでビットコインを世界の金融当局が規制に動いていると話しましたがどこまで規制できるのか。特にサイバー攻撃の身代金として利用されるような事例が今後頻発するとモグラ叩きのような状態になると思います。

これまでの「市場の常識」が通用しない状況はまだまだ続きます。

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2021年