豊島逸夫の手帖

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金(ゴールド)の威力が試される、コロナ五輪

2021年7月12日

これほどに盛り上がりに欠ける、どころか盛り下がるオリンピックも例がなかろう。世論調査を見ても五輪を楽しみにする人は2~3割というところだ。
このような状況下で、筆者の注目は「日本選手、金メダル獲得」のニュースが続いた場合の世論の変化だ。
一言で言えば、金メダルラッシュの高揚感が一時的にせよコロナ不安を緩和して、日本国民が東京五輪から力を貰うシナリオである。「金」の威力が試される事例になると感じている。
例え無観客でも日本中のお茶の間でどんちゃん騒ぎ。SNSで歓喜を共有する。こんなケースも「アリ」なのではないか。
そうでもなければ、参加アスリートたちの血の滲むような努力も報われまい。また国民として報いてあげるべきだ。
悪いのはコロナ。不幸にしてアスリートの五輪参加に味噌がついてしまった。勿論彼らの責任ではないし彼らは被害者だ。
とは言え、国民の間のコロナ自粛は心を萎えさせる。
この窮状を救えるのはゴールドメダルの輝きではないか。
それほどにゴールドには人種や年齢を問わず、人のハートを揺さぶる「何か」がある。
東京五輪開催も紆余曲折を経てここまで辿り着いた。
筆者は未だに五輪開催中止論者だ。しかし中止するにはもう遅い。
やるならお茶の間で盛り上がることを期待する。
ゴールドもお役に立てると期待している。

なお、久しぶりにインスタグラムitsuotoshimaを更新したよ。

2021年