2021年11月4日
注目のFOMC。
その前座のような形で、NY午前中にISM景況感指数とADP民間雇用統計が発表され、どちらも非常に良い結果だったので、「これほど良ければ、過熱予防のための利上げを早めるかも」との観測から、金利を生まない金はKITCOグラフのようにドンと急落。
その後、本番のFOMC声明文発表とパウエル記者会見では新味なく、やや戻して終わった。前座の影響の方が優った。
パウエル議長は具体的な利上げスケジュールについて一切言及せず。「生産制約由来のインフレに対して、FRBは抑える手段を持たない」と断言。「テーパリングは開始するが、利上げは全く異次元の問題」と明確に区別する姿勢。利上げへの条件(ハードル)は高いと強調したので、記者会見中にやや買い戻されたのだが、やはり金市場は利上げの呪縛から逃れられず。
寧ろFOMCより、金曜日に発表される雇用統計の方が想定を外れることも多いので、市場はFOMC以上に警戒している。FOMCは前座、金曜日の雇用統計が本場という印象。事前予測では50万人など、かなり良い数字になっているが蓋を開けてみないと分からない。