豊島逸夫の手帖

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NYダウ2000ドル下げ、金も下げ

2020年3月10日

またまた「市況の法則」に反する事例。

昨晩は株が「暴落」したのに、金は一時1700ドル突破後1660ドル台まで反落。

これは再び株暴落による損失を埋め合わせるための金益出し売り。更に株信用取引で追加証拠金を要求され、その支払いのために金を売って現金を調達する事例も多い。こういう事例から金はATMなどと呼ばれることも。困った時に真っ先に売られる傾向がある。金の見切り売りではない。未練たらたらに泣く泣く金を手放すという感じ。だから株の取引を清算した後に金が下がると金を買い直す。

それから今回は原油が数時間で30%!!も暴落した。同じコモディティーでも金では考えられない下げっぷりだ。これほどに値動きが荒いと原油に投資することは怖すぎる。事実、原油取引市場は一握りの原油トレーダー、原油商社によって寡占状態だ。大手ではゴールドマンサックスくらい。しかもGS社はCEOが変わった。前CEOのブランクファイン氏はもともとJアロンという貴金属会社の営業部長だった人物。Jアロンはゴールドマンサックスに買収され、同氏もGS入り。そこでメキメキ頭角を現し、遂にはCEOにまで登りつめた。金業界出身ゆえコモディティー部門を重視した。それにしても貴金属会社の部長さんが大手金融機関のトップになるとは、まさにアメリカンドリーム。日本ではあり得ない人事だ。ここに米国経済のダイナミズムを見る。

話が脱線したが、原油価格はとにかく値動きが荒すぎるので投資対象にはなりにくいのだ。対照的に金は値動きが原油に比し地味だが、それゆえ安全資産とされる。

今回はコモディティーセクターの中で原油から金へのマネーシフトが生じたと考えられる。

さて、大荒れ相場でカラダが肉食系になっており、久しぶりにマガーリ@自由が丘に行った。

まずゴボウと牛肉のワイン煮。このコラボが抜群。ゴボウは食物繊維豊富だし、良い野菜はとにかく旨い。

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そして仔牛とタケノコの一品も良かった。上品な組み合わせ。日本人向き。

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まぁイタリア本国はミラノ、ヴェネチア1600万人封鎖がいよいよイタリア全土封鎖に発展して大変なことになっているけど、イタリア料理は日本で食べられる。外食産業は厳しい時期だけど、応援のつもりもあって出かけた次第(本音は食いしん坊だから我慢できない 笑)。

 

 

 

2020年