豊島逸夫の手帖

2020年12月14日

１２日土曜日の日経新聞朝刊２面に首題の見出しの記事が載った。

政府が大学の国際競争力強化を支援するための１０兆円規模の大学ファンドを創設する。政府は５千億円を出資する。財務省は「金」を売却する異例の策で財源を捻出。

「政府の金売却」というとショッキングな見出しになるが、ここで示唆されている「金」は財務省の資産勘定に載っている３０トンほどの金だ。日銀外貨準備としての公的保有金とは異なる。ＩＭＦに報告する必要もない。そもそも財務省保有の金は記念金貨製造のために保有されている。１９８６年に昭和天皇在位６０年記念１０万円金貨を大量に製造した時に、財務省は３２４トンもの金を購入した。その残りがその後の記念金貨製造用に使われてきたわけだ。今回どの程度その金に手を付けるのか不明だが、仮に全部使ってゼロになったら、外貨準備としての保有金から勘定を移し替えることもできよう。

要は金市場から見れば大した話ではない。話題性があるだけだ。
この類の話を外電が「ジャパンが金売却」などと書き立てると、見出しだけでＮＹ市場は煽られるかもしれない。

さて、ゴルフ好きの私は週末も徹夜が続いた。全米女子オープン、３日間「しぶこ」単独首位。昨晩は悪天候で順延。ということは今夜も徹夜。このブログでも全「英」女子オープン優勝の時は、午前３時に、やった！と大騒ぎしたことを書いた。今回は成績不振を経て、守るゴルフもできるようになり成長した「しぶこ」。アプローチも旨くなった。中継映像を現地英語解説で見ていたのだけど「シンデレラ・スマイル」が繰り返し語られ、実力プラス彼女の明るい性格・言動が評価されている。米国人選手仲間ではジョークで「シンデレラ・キラー」と言われているそうな。今回優勝すれば自動的に来年から米国ツアーに本格参戦となる。優勝確率５５％と予測。相場同様に冷静に見て（笑）、リディア・コ選手や韓国選手は爆発力あるから１打差などすぐひっくり返る。彼女の飛距離では飛ばし屋に軽く２０～３０ヤードおいていかれている。どこまで「しぶこが、しぶとく粘れるか」。私はＷＯＷＯＷオンデマンドの「渋野日向子専用カメラ」で最初から最後まで見ている。今やＮＨＫ夜のニュースが連日報じるほどの話題に。今晩のＮＹ相場など見ていられない（笑）。