豊島逸夫の手帖

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「結果オーライ」の日本のコロナ対策

2020年5月27日

心配された「感染爆発」は回避され、死者数も他国に比し少なく、とりあえずコロナ第一波を日本は切り抜けつつある。
とは言え、日本の対コロナ対策は場当たり的で極めて心許ない。

そもそも何をもって「非常事態解除」と判断するのか。メディアでは例えば渋谷駅前など人が集まる場所での人出が何%減ったかがしきりに報道されました。外出の8割自粛も目途とされました。しかし欧米で基準とされる「実効再生産数」は判断基準とされませんでした。一人の感染者が何人に感染させるかを数値化した指標で、例えばクオモNY州知事は連日の記者会見で必ずこの数字を示し、1を下回ることを目標として語りました。

そしてPCR検査数がとにかく少ない。なぜなのか未だにハッキリしません。日本国内の感染実態は未だに闇の中です。まともに検査をしたら、たちまち医療崩壊を誘発するので、敢えて検査数を抑える必要があったと言われます。問題はその少ない検査数についての説明が無かったことです。非常事態が解除され、どこまで安心できるのかを見極める上でも検査は欠かせません。
病床確保もまさに「綱渡り」でした。現場では事実上の「医療崩壊」の事例が頻発しました。

結局「結果オーライ」でまずまず安堵しているわけですが、第二波に備えるためには、これまで曖昧にしてきた部分をきっちり明確にすることが必要でしょう。
日本独特の御用組織の如き「専門家委員会」が政府により正当化の手段として使われることも、もういい加減にやめるべきだと思います。結論は政府内部で出ているのに「専門家会議に諮り」、「専門家会議の意見を尊重して」などなど聞き飽きました。

なお、日本ならではの良い点も明らかになりました。
それは国民の衛生感覚。そもそも日本人のマスク姿は海外で奇異な現象として語られたものです。そして日本ほど消毒薬など諸々の衛生用商品が薬局・コンビニを通じて全国に出回る国はありません。実は私は家庭内で衛生感覚に欠けると常々批判されてきました!自分では欧米基準で十分と思い込んでいたわけですが、日本人として今は恥じ入っております(笑)。

今後は何と言ってもワクチン開発。
昨晩もNY市場では製薬大手メルク社が3種類のワクチン開発を同時進行中で年末までには臨床実験と発表。株は急騰。金は急落しました。1700ドル台の攻防となっています。個人的には1700ドルを大きく割り込んでも、ワクチン開発には成功して欲しいと思っています。今や各国がワクチン開発競争にしのぎを削っていますが、果たして一番乗りはどこか。仮に米国企業として、果たして日本にまで割り当てが廻ってくるのか。値段はいくら?などなど気になる問題ではあります。

さて、私事ですが、今年はスキーシーズンがコロナで途中打ち切りとなり、その後毎日運動は欠かさず行っていますが、やはり基本的に運動量は不足していますね~~。スキーシーズンの下半身超安定が早くも崩れました(笑)。その上ストレス発散で白玉汁粉やら抹茶アイスクリームの摂取量だけ増えているのは極めて憂慮すべき事態と認識しております。。。。。

2020年