豊島逸夫の手帖

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FRBバズーカ再びさく裂、NY金、暴騰

2020年3月24日

昨晩NY市場オープン直前にFRBバズーカ砲が再びさく裂した。

再開する量的緩和について期限を定めず、量も定めず、無制限に継続するとの発表である。更に昨日の本欄を読んでいたかの如く(笑)、買い取り対象として「社債」も加えることとした。
もはやFRBとして緩和カードは殆ど出し切ったという感じだ。

正直ちょっと、そこまでやるのは早すぎるのではないか。今後想定外にコロナ禍が悪化した場合に持ち札がもうないのではと心配もしてしまう。

とは言え、金市場は過剰流動性、熱烈歓迎。毎度!どうぞいらっしゃいと言わんばかりだ。NY金は80ドルも暴騰してアッと言う間に1560ドル台まで上昇した。最近は株の荒い値動きに慣れてしまったのか、金価格のボラティリティー(価格変動)も激しくなっている。筆者の相場観は変わらない。24時間で1480~1560は急な動きだがレンジとしては想定内である。当面、日々の値動きは荒い状況が続こう。

なお、NY株価はこのニュースで急落している。発表前はダウ平均時間外で800ドル安だったが、この報道を受け一旦は500ドル超高まで急騰。しかしその後売られ、結局582ドル安で引けた。議会でコロナ対策20兆規模の予算案可決に手間取っているからだ。失業者救済など緊急を要するのに超党派で合意できない。足の引っ張り合いをしている。やはり市場は金融政策より財政政策を求めている。

なお、本日の日経平均は寄り付きから急騰。1000円近い上げだ。これは本欄2月25日付け「世界同時株安、金1700ドル接近も」に書いた如く、オリンピック延期あるいは中止で「材料出尽くし」の買い。特にヘッジファンドは日経平均17000円くらいから新たな売りを仕掛ける気はないよとテレビ(日経プラス10サタデー)でも語ったが、今朝はそのヘッジファンドの空売り買い戻しが進行中だ。これ以上の売りの深入りはあきらめたというわけだ。やはり日銀が株ETF買いを昨日も2000億円規模で二日続けて実行したのでこれが効いている。長期的に日本株にとって好ましいとは思わない官製相場だ。ユニクロの筆頭株主が日銀とは「不思議の国のアリス」である。

さて、昨日夕方は拙宅にて花見。公共の場での花見の宴は自粛なので自宅でこぢんまりと。ステイ・ホーム・エコノミー。本欄おなじみのマガーリ@自由が丘のマダム(写真左から二番目、私の隣)と高須シェフたちと一緒に。マガーリの休日が月曜なので昨日になった。桜はまだ一分咲き程度で寒かったけど花より団子(笑)!シェフが台所で作ってくれたピザが秀逸だったな。特にゴルゴンゾーラ・チーズとフキノトウの組み合わせが抜群。思うに東京都知事もオリンピック延期を待っていたかのように「東京封鎖」の可能性に言及。これからはこういうシェフの出張料理が時代の流れになるのではないかな。それにしても写真に映る自宅での、おのが姿。「たまねぎ男」みたい(笑)。

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2020年