豊島逸夫の手帖

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トランプ氏vsバイデン氏直接対決、「場外乱闘」の如し

2020年10月1日

3回にわたる米大統領候補の討論会、第一ラウンド。市場の注目度は高かったが期待度は高くなかった。それにしてもお粗末!筆者はツイッターで「ののしりあい」と評した。英語で言えばugly(醜い)という感じだ。とにかく「討論」にならない。

市場の評価も討論会後、アジア時間帯でダウ平均(時間外)が300ドル以上急落した。金が連れて下落したのには意外感があった。

メディアの評価は概ね「バイデン氏優勢勝ち」。筆者はお世辞にも「勝ち」とは言えないと思うが、相対評価としてバイデン氏の方がマシだったということか。ここで金価格の反応が気になる。
バイデン氏が有利であればトランプ法人減税は「リセット」されるので株価は下げのシナリオが予想される。そうなると金は上げとなるはずだ。仮に今回の市場反応が本番の「予告編」であれば。バイデン氏勝利=株も金も下げということになる。大統領選挙に対する金を含め資産価格の反応は予期できない動きをするもの。果たしてどうなるのか。まだ語るには早すぎるが第一ラウンドを見た限りではやや気になる結果だった。民主党政権になれば積極財政支出で米国債増発不安、更に米ドル不信を誘発して金は買われるというシナリオもある。それでも実際の市場は想定外の反応を示すので選挙当日にならないと分からないだろう。否、選挙後数週間から数か月は選挙結果も確定しない可能性が高まっている。トランプ氏が負けた場合に「選挙に不正があった」とイチャモンつけてホワイトハウスに居座るシナリオが連日語られている。

かくして予見不能なビッグイベントを控え、金を含めマーケットは当面大きくは動きにくい状況と言える。ここまで人気商品として買われてきた米ハイテク株と金には手仕舞い売りが出やすい市場環境とも言えよう。

NYのアナリストたちも選挙は分からないと開き直り、敢えて予測を出さない人が増えてきた。確かに大統領選挙結果にベットする(賭ける)如き投資は「投機」、「博打」であろう。

さて、今日の写真は筆者お気に入りの農園レストランで供される採れたて野菜の数々。アグリスケープ@札幌郊外。当事務所、札幌サテライトオフィスに出張する機会が多いのだが、行けば必ず立ち寄る。毎回季節の野菜が新鮮で嬉しい。シェフの調理センスも抜群だ。

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2020年