豊島逸夫の手帖

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NY市場でコロナバブル発生

2020年5月12日

最悪の雇用統計など、実体経済が悪化の一途を辿る中で米国株が上がっています。特にナスダックに上場されているハイテク・通信銘柄の上げが目立ちます。米国民が感じている経済の苦境と高騰する株価の温度差が顕著です。
米国中小企業向け救済融資マネーが本来の企業活動に使われず、ナスダックに流入している事例もあります。バブルっぽいですね。
FRBの社債購入も未だ始まっていないのに期待感で株が買われています。

昨日はクオモNY州知事が定例記者会見で部分的経済再開を語り、その直後にダウの下げ幅が急速に縮小する局面もありました。クオモさん、今や株価を動かす人物になりましたね。
ロックダウンで抑えられていた投資マネーが堪えきれず、先走り気味に噴出しています。

そのような市場環境の中で金は1700ドル台近辺で膠着してきました。かなり高値圏で一休止です。

世界的に経済再開モードですが、まだまだ危うい。
世界中にばら撒かれたコロナウイルスは至るところに沈殿して、何かの拍子に飛散するでしょう。
コロナとは長期戦になりますから、コロナ相場も野球で言えばまだ4回裏程度でしょうか。



2020年