豊島逸夫の手帖

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日銀、追加緩和、将来インフレの道、まっしぐら

2020年4月27日

コロナで大ダメージを受けた企業を救済して、コロナ後の景気浮揚も支援するためミスタークロダも「なんでもやる宣言」をしました。

財務省が超大型財政出動を賄うために増発する国債を日銀は「無制限に」買い取ることになりました。財務省と日銀がタッグマッチにペアで参加すれば、おカネはなんぼでも増やせますよね。従来は「財政ファイナンス」と言ってタブー視された財務省と日銀のコラボがコロナ到来により一気に正当化されたのです。この方法を堂々とやれれば日本国はいくらでも借金できます。まさに「刷れる円」と「刷れない金」との差が鮮明になるでしょう。コロナ後の世界はパラダイムシフト。これまでの「常識」が次々と覆され、なんでもアリとなりそうです。これまでは死語とされた「インフレ」が長期的には益々現実味を帯びます。独自の価値を持つ金をポートフォリオに組み込まざるを得ないことになるでしょう。

足元で金国際スポット価格は1700ドル台前半で推移しています。
随分と高位置になったものですね。
2~3年後には1700ドルがレンジの下限になるかもしれません。
今年に関しては1700ドル台は依然警戒水域。

タイではコロナ不況の中で、庶民が手持ちの金製品を売って当座を凌ぐという動きが出ています。やはり高値圏になれば現物需給は緩みます。それでも金ETF、金先物主導で欧米市場は買い上げています。逆V字型の展開を予想します。前回、最後に触れたバンク・オブ・アメリカのように金3000ドル予測も出始めました。私も10年後なら3000ドルくらい全く問題ないと思いますが、今後18か月で3000ドルにはついてゆけないな~~。いずれにせよ本当に高値圏を実感しています。
米大統領選挙あたりがピークになりそう。
ボラティリティーの激しい相場になるでしょう。

2020年