豊島逸夫の手帖

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財産の1/3は「金」を薦める日経記事

2020年8月4日

時代は変わったなと思いました。
先週土曜8月1日の日経新聞朝刊「M&I マネー&インベストメント面」に載った50~60代向けの資産運用記事のことです。
そこで紹介されている財産3分法は株、金、現金の「簡便な分散法」です。

「株式は他の資産よりリスクが高いので、比率は3分の1を上限にする。金(ゴールド)は株式との連動性が低いうえ、資産市場が動揺する局面でしばしば逃避マネーの受け皿になる。新型コロナウイルスの感染拡大以後、市場の不透明感は強いため厚めに保有する。現金はもしも株価の急落局面があれば株式投信を買い増すために使ってもいい。」
その上で「積み立てを活用せよ」と説いています。

「積み立て投資は万能の投資法ではない。確実に利益が出るわけではないし、一括投資の方が有利になるケースも多い。それでも投資タイミングを計るという難しい作業がなくなる分、精神的な負担は軽くなる。
また自身のリスク許容度や自分に適した投信選びなど運用では実践しなければわからないことが多い。初心者が体験を重ねながら、運用方針や投資対象などを軌道修正できるのも積み立て投資の利点だ。」

(退職世代を念頭に)「例えば運用に回す資金が500万円あれば毎月20万円ずつ積み立てて、全額を投資するのに2年程度をかける。」
として「高望みは禁物」と説いています。
従来の日経新聞記事では資産運用で「金」がまともに扱われるケースが少なかったので、時代は変わったと思った次第です。

ご存じのように、筆者はこのブログ読者には金の比率を3割に高めよと書いてきたので共感する記事でした(なお筆者は初心者にはいきなり3割とは言えず、まず1割程度を目途に始めることを勧めます)。

さて、週明けの国際金価格はNY先物の中心限月12月もので1993ドル。ドル指数が92から93まで反騰してドル高になったので金は売られました。期近の9月ものは1975ドル。現物スポット価格も先物期近とほぼ同じ。一時は1950ドル台まで急落の局面もありましたがすかさず買われました。それでも現物スポットでは未だ2000ドルは付いていません。

最後に、国内コロナ情勢がひっ迫してきましたね。
酒を提供する飲食店の営業時間10時までという自粛要請がメディアでは色々報じられています。私は酒も飲まないせいか、そもそもお店の問題より顧客サイドの問題として、なんでこんな時期に10時過ぎまで夜の街をうろつくのか、その気持ちが分かりません。お店は需要があるから営業しているわけで、供給サイドと需要サイドの両面から見る必要があると感じていますよ。まぁ私は特殊例かもしれませんね。歓送迎会などでも居酒屋は大の苦手。ウーロン茶だけでは盛り上がれない(笑)。夜10時になるとNY市場オープンなのでマーケットの方が気になって、うかうかもしていられない感じになりますよ。周囲の連中も察して「豊島さんはそろそろお仕事ですね。どうぞお帰りください。」などと言ってくれますが(笑)。はい、私は「夜の街」でも「夜のウォール街」の人間なのです~~。

2020年