豊島逸夫の手帖

  1. TOP
  2. 豊島逸夫の手帖
  3. バックナンバー
  4. 連休明け、金1900割れ
Page3105

連休明け、金1900割れ

2020年923

金の国際価格も国内価格も下げ足を速めています。1800ドル台に落ちてきました。

理由は、まずドル高。ドルインデックスが一時92まで下げていましたが94まで上がってきています。これまでのドル売りポジションの巻き戻しですね。欧州感染再発という不安要因が強まる中で低リスク通貨として「米ドル」が選好されています。

一方、米ハイテク株変調は常識的には金の上げ要因のはずですが、最近は金も株も同方向に動く傾向があります。株の下げを金の利益確定で埋め合わせているのです。9月の期末を迎え機関投資家は良い数字を出すためにこのような運用調整をします。

テクニカルには1950ドルを本格的に回復できなかったので、今度は1900ドル割れの下値を試しにきています。

金ETF残高は増えているのですが、ここにきて「上がる前に買おう」という切迫感が薄まってきました。金の市場心理は上より下を見ています。

筆者は大統領選後に下げが来ると読んでいましたが、やや早まりつつある印象です。
冷静に考えれば1900ドルは歴史的超高値水準。それも需給を遊離したバブル水準。ここは調整売りがあっても不思議ではありません。
筆者のスタンスは引き続き年内は「宴の後」。2021年に金買い第二波が来ると見ています。

ところで、この連休は日本中凄い人出でしたね。気味悪くて在宅で深夜全米オープンゴルフを見ていました。松山君も相場もダウン。。。
それにしても日本人は総自粛から総外出へ転換と極端ですね。衛生意識が強いので救われていますが、この人出により相当な感染再拡大を覚悟せねばならないでしょう。欧州の感染拡大は他人事ではありません。

2020年