2020年8月31日
日本時間午前8時半、バークシャー・ハサウェイ社ホームページに「日本の総合商社株式取得」のニュースリリースがアップされた。
三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅の株式を5%以上保有したと関東財務局に報告したとのことだ。日本の成長に期待したいとのコメントも添えられている。
興味深いことは同社が日本の大手総合商社5社の株式を過去1年に亘り購入してきたということだ。コロナ危機前から購入を始め、今回の政権交代発表後も長期に保有継続の意図を明示したわけだ。同社がコカ・コーラ株は32年間、アメリカンエクスプレス株は29年間、ムーディーズ株は20年間、長期保有している事例を引き合いに出している。
最近では同氏が金鉱株を購入した事実が話題になったばかりだが、この日本株購入事例も外国人投資家の日本株への興味を呼び起こすキッカケになる可能性がある。
まだ次期政権も確定していない状況だが、先取りして動く傾向があるヘッジファンドは刺激されているようだ。
なお、この発表はバフェット氏90歳誕生日当日に行われたと米国CNBCの「バフェット番キャスター」ベッキー・クイック氏はツイッターで明らかにしている。
更に、為替リスクについては円建て債券を6255億円保有しているので、実質的にヘッジしている旨も明らかにした。総合商社5社株式保有の時価にほぼ見合う金額である。なお同債券の償還時期は2023年から2060年に亘ると明記している。
米国年金基金などの良質な長期マネーも興味を示すような長期保有態勢と言えよう。
著名投資家が金鉱株と日本株と同時に手を出したことの真意はまだ分からないが、いずれ公の場で語られることになろう。
金市場と日本株市場には時ならぬ「神風」である。
さすがバフェット氏の「お墨付き」の影響は凄いと実感したのは商社株が今日は爆上げしていることだ。金も1970ドルまで戻している。