豊島逸夫の手帖

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日本人投資家マネー、外貨建て資産に流出加速

2021年12月30日

2021年は、日本人投資家が稼ぐ力や生産性に欠ける日本株に見切りをつけ、外貨建て資産へ大量流出した年でもある。
その行き先は、まず米国株。やはり米国企業には相対的にダイナミズムが感じられるのであろう。日本の証券会社も競って米国株投信販売にシフトしている。
その流れの延長に原資産がドル建てである金も位置付けられる。
奇しくも大納会の本日は円相場が115円の大台前後で推移している。為替の面からも海外資産に追い風が吹いている。NY金も1800前後で越年しそう。
2022年も円安傾向は持続するであろう。ご存じのとおり筋金入り円安派の筆者の考えは変わらない。
利上げに動く米国と利上げには遠い日本の状況を考えれば、当然の帰結と言える。
円=低リスク通貨という概念も徐々に薄れつつある。
そもそも本欄で繰り返し指摘したことだが、NY市場では安全通貨と言えば米ドルが当たり前という風潮だ。

そしてドルと金の関係もドル高=NY金安という市況の法則が、当てはまらないケースが増えている。2022年もドル高・円安・NY金高で、円建て金価格がダブルで上昇する局面が珍しくない市場環境になりそうだ。

一方、仮想通貨の存在も今や無視できない。
年末に来てビットコインは5万ドルを割り込み、罫線上では「下げ相場」入りしている。しかしビットコインの相場はボラティリティーが激しい。
短期的な売買益を狙う投資家マネーの流入は続くであろう。
ドルと金の関係がデカプリング(分離)の傾向にあるが、ビットコインと金の間で行ったり来たりするマネーは世界的に増えてゆくであろう。

さて、本年最後の写真はミッドタウン虎屋の「松襲」という名称の季節の和菓子(きんとん製)。今年の冬はオミクロン株で暫時旨いモノ巡りを控えることになりそう。例年私流の忘年会は昼の部でスイーツ中心なのだが、昨年に続き今年は回数が少なかった。

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日本の場合、例えば朝のラッシュ電車に一人でもオミクロン株感染者がいれば、その車内で一気に濃厚接触者が増えそう。日本の職場も中小企業では机の並びなど、かなり密な状況だ。とにかく桁外れの感染力の強さはファウチ博士も警鐘を鳴らすほどだ。
症状は軽そうだが検査で陽性になれば隔離などで面倒な状況になるのが困る。隔離施設の仕事と言えば、ほぼ全員が軽症・無症状なので「元気なのに、いつまで隔離されるのか」との不満噴出への対応らしい。マーケットの影響も隔離などで人手不足、サプライチェーン混乱が悪化して、物価が上がることが危惧されている。