2022年8月1日
NY市場はもう夏季休暇モード。7月FOMCも終わり、まともなファンドはまともにポジションを取っていない。
だからテレビ取材でも今の相場は信用できないと語った。今動いているのは小者のファンド。
市場の話題は米国が本当に不況入りしたか。意見は真っ二つに割れている。
個人消費、住宅分野は明らかに異変が生じている。インフレによるコストアップをもろに受けている。
商品価格も上昇一筋ではなくなった。コモディティーの宴は中締めとなった。
とは言え、雇用面では失業率が3.6%とか、毎月の新規雇用者増が引き続き数十万人とか、求人件数が1100万件を超えるとか、それで不況などと言えるか。もっともな議論だと思う。
しかも利上げの影響にはタイムラグがあるので、パウエルFRBにしてみれば、太平洋に向かって石を投げているかのような感覚であろう。果たして利上げが効いているのか。9月以降に明確な方向感が出始めると思う。
この経済の大前提があやふやのまま、まともにポジションを取っても、それは投機であり、投資とは言いかねる。
それゆえ筆者もまともに欧米市場をフォローする気はない。気配値程度に受け止め、じっくり見守っている。
まぁ話せと言われれば話すし、書けと言われれば書くけど、ムニャムニャお経みたいなものだね(笑)。
メディアの人とか、アナリストとか、職業上何か言わねば、或いは放送時間や面を埋めなければならぬ人たちにはご苦労様のひとこと。個人投資家の人たちには一喜一憂するなと相変わらず説いている。
ところで昨晩は興奮した。米国女子ツアーの正式トーナメントのスコットランド女子オープン(ゴルフ誕生の地)で、古江選手が何と何と4日間で21アンダーのぶっちぎり優勝。身長150センチくらいで同伴競技者には常に30ヤードから50ヤードは置いていかれるのに、まず一打目のドライバーが正確でフェアウェイキープ。二打目のアイアンはピン筋にバシッと決め、パターがこれまた正確かつ力強く打ち切る。はっきり言って松山英樹選手のパターより古江選手の方がしっかり打ててるからパワーを感じるほど。欧米テレビのコメンテーターたちも何でこんな小さな日本人女性が・・・とばかりに口をあんぐり。
明らかに古江選手にはアウェイの環境であった。誇り高きスコットランド女子オープンを子供みたいな日本人に持っていかれるとは認めたくない感があった。偉いぞ、古江選手。
そう言えば、オリンピック銀メダルの稲見選手のエピソードだけど、まだジュニアの頃試合後選手たちがワイワイやっている中で、稲見選手だけが壁に向かってブツブツ何か言っている。訝った練習場の社長さんが聞いていると「クソッ!今に見とれ!」だと。これだよ。それぐらいの悔しさがなければ小柄な日本人が米国ツアーでは勝てないよ。古江選手も穏やかだけど、物凄く負けん気が強いとオールジャパンの米国人コーチが語っていた。ジュニアの頃から世界中の試合で揉まれてきたからね。普通の日本人女子プロより遥かに国際舞台慣れしている。筆者のお気に入りの渋野選手もきっちりコーチをつけた方が良いと思っているのだけど。はっきり言ってゴルフは古江選手の方が上手だ。飛距離では渋野選手が勝っても精神力で負けている。それでもファンだけどね(笑)。実はトレーダーも同じで、「くそっ、今に見とれ!」と言うぐらいでないとNY市場の海千山千の連中には勝てないよ。誤解を恐れずに言えば、日本人はお行儀が良すぎる。
さて、今日の札幌は半袖で歩くと寒いくらい。大通り公園のビアガーデンも昨日の日曜日は気温30度以上で賑わっていたけど、今日は寒々しく人影もまばら。例年札幌の屋外ビアガーデン本格営業はせいぜいお盆までだったが(あるいはお盆までは書き入れ時)、最近は異常気象で相場同様に読めない。まぁいずれにせよ気温35度の東京に戻る気などサラサラ無く、筆者の札幌サテライトオフィス滞在は続く。