豊島逸夫の手帖

  1. TOP
  2. 豊島逸夫の手帖
  3. バックナンバー
  4. 日銀為替介入が無理筋な理由
Page3576

日銀為替介入が無理筋な理由

2022年9月7日

国際金価格(ドル建て)は1700ドル前後で大きく動かず、専ら円安進行で国内金価格(円建て)が上がる展開。安全資産が金よりドルということだね、今の段階では。

そこで金市場も注目は為替要因。特に日銀為替介入はあるのか。
レイバーデイ連休が終わり、いよいよNY市場は秋相場入り。

株価が読み難いので「ローリスク、ハイリターン」のトレードとして、週明けから円売りが注目を浴びている。これまで日本や円に興味を示さなかった外国人投資家層までが、噂を聞きつけ大挙新規参入或いは検討中だ。売りが売りを呼ぶ連鎖の様相である。「ローリスク」と判断されるのは「日銀動けず」との認識が共有されているからだ。特に140円台になると為替介入リスクが話題になるのだが、日銀に勝ち目はないと見切られている。ドルインデックスは遂に100の大台を突破。世界的ドル高傾向に逆らって日銀が単独で円買い・ドル売りに走っても限界がある。更に今回はECBの大幅利上げを視野に、対ドルで投機的ユーロ売りも同時進行している。円売りを制限すればユーロ売りに飛び火の勢いが加速する。ここは日米欧などの主要中銀の協調が必要となろう。しかも寄合所帯で難題山積のECBは内部の意見統一に手間取りがちだ。

マクロの視点でも今回ばかりはこれまでの「介入の常識」が通用しない。コロナ対応で未曽有の規模のマネーがばら撒かれ、外為市場にも大量流入。レバレッジも含めマーケットの流動性が桁違いに増加しているからだ。更に前回2011年の日銀介入から10年余りの期間に生じた外為市場の構造変化も見逃せない。NY市場では高速度売買が一般化した。外為投資層もレディットマネーから富裕層まで新規参入者が急増した。仮想通貨売買や新規上場で機関投資家並みの資産規模を持つ個人投資家も少なくない。原資は親の持つテキサスの大牧場を売却して得たという事例が印象的であった。ウォール街離れの傾向も目立つ。筆者はNYマンハッタンの古い貸しビルや郊外の大きな住宅に大型コンピューターを据え付け、数人の若者を雇い通貨投機を仕掛ける人たちに会ったことがある。真夏だったが機材保護のためフロアーは寒かった。そこでは日本についての知見は殆ど持たず、直接会った日本人市場関係者は筆者が初めてという人たちが円を売買していた。

日銀為替介入は「もぐら叩き」或いは「藪蛇」と化すリスクを孕む。

さて、国内が変な話題ばかりなのでエンゼルス大谷選手の活躍は日本人として爽快だね。ホームラン数はヤンキースのジャッジ選手の50号越えが断トツだけど今や大谷選手も第二位。
そして投手としても何とか規定投球回数に到達できそうなので、一躍防御率でベスト5(或いはベスト3)に入る可能性が出てきた。奪三振200超えもほぼ確実。
さーてMVPはジャッジ選手か大谷選手か。
まぁヤンキースの影響力は無視できず。でも日本人としては贔屓目で大谷選手でしょうということになる(笑)。
それにしても、最近の大谷選手のスイングは突っ込まず、スムーズに振れて、球の内側を叩いているという解説に納得。だから自打球で痛がる光景が見られなくなったよね。

2022年