豊島逸夫の手帖

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「米利上げ減速」の誤解

2022年11月28日

米国のインフレがピークアウトして、利上げ幅も0.75%から0.5%に減速となるとの見解が市場を独り歩きしている。これは先走りだ。

まず、パウエルFRB議長は常日頃から「インフレがピークアウトと断じるためには、1回や2回のインフレ指標低下では不十分」と語っている。CPIが7.7%まで低下しただけで結論付けることは絶対に無い。少なくとも3回連続のインフレデータのかなりの低下が必要となろう。

2023年前半は、まだまだ金利水準が高いことを覚悟せねばなるまい。
利上げから利下げへの転換(pivot)などは2024年の話になるかもしれない。とは言え利上げ不況が本当に深刻になれば利下げによる金融緩和政策へのピボットとなろう。ここが金が上昇するシナリオだ。

繰り返すが、全ては今後の雇用統計やCPIなど、重要な経済データ次第なのだ。足元での資産価格変動はフライング気味である。じっくり構えてマーケットを見る必要があろう。

さて、今日の写真は富士山麓で紅葉&ゴルフ。米国感謝祭の期間中はマーケットの喧噪から解放され、仕事から離れて、美味しい空気を目一杯吸ってきたよ(笑)。富士山も午後遅くなると、朝とは違った顔になる。

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2022年