2022年5月6日
連休中にマーケットは5月FOMCを通過。
5、6、7月に0.5%という大幅利上げ連発へ。0.75%刻みの利上げ観測もあったのだが、それは回避されたことで市場は暫時安堵したが、FOMC翌日に米株はダウ1000ドル超の暴落を演じた。米10年債利回りは3%を突破。ドルインデックスも103台まで続騰。
このような市場環境で国際金価格は1900ドルを割り込み、1870ドル台で推移。円相場は130円台。
さすがにドル長期金利が3%を超えると金利を生まない金には逆風になる。
今後の注目点としてドル金利上昇で市場の期待インフレ率がどのように推移するか見守りたい。
マクロ視点でマーケットを見ると、単なる緩和マネー逆流と言うより、我々は後世の教科書に残る事態を目撃している。コロナ、米ロ新冷戦という緊急事態の真っ只中で本格的インフレが発生。米国の金融政策は超緩和から超引き締めへ短期間での急転換を強いられている。未曽有、未体験の展開ゆえパウエルFRB議長も海図なき海域での航海の司令塔となった。敢えてパウエル氏に同情すれば、誰がFRB議長でもこの難局を切り抜けるのは至難の技だ。0.5%利上げを3回連続、0.75%利上げは回避と言っても、これは決定事項ではない。事態が急変すれば臨機応変にFRBも対応する姿勢だ。パウエル氏は「meeting by meeting」、つまり「FOMC会合ごとに毎回吟味して決める」と明言している。「nimble=機動的」に動くことを強調する。以前のパウエル氏は「patient=忍耐強く」待つスタンスだった。
結局マーケットはFOMCごとに毎回利上げするのか、0.5%幅か、0.25%幅か、はたまた0.75%幅か、様々な観測が市場に乱れ飛び、金も含めて資産価格が乱高下を繰り返すことになろう。
ダウ1000ドル超の暴落もそのひとつの局面に過ぎない。
そして日銀は依然超緩和全開なので、日米金利差による円安基調は続く。
このような異常な市場環境に接して、プロも視界不良ゆえ現金保有を増やして様子見の姿勢だ。米国CNBCが視聴者アンケート調査をしたら54%の米国人個人投資家が「キャッシュを増やす」と回答した。
当然金も選好される市場環境だ。
対して株保有は当面減らしてゆく構え、或いは既にかなり減らしている。
強力な利上げ強行でインフレは鎮静化するのか。それはいつ?
この方向感がおぼろげながらでも見えてくればマネーは活動を再開するであろう。
なお、過剰流動性により買われた典型的投資対象である仮想通貨も株価とともに急落中だ。一時のビットコインブームは去った。結局先物市場に上場したことで空売りの対象にもなってしまったのだ。
さて、筆者のGWは外の混雑を避け、アットホームで山菜ピザの賞味会。マガーリのシェフ、たかさんの特製ピザはさすがにプロ。一味も二味も違う。素人にはマネできない料理センス。各種山菜の風味と独特の苦みとゴルゴンゾーラチーズ特有の風味の相性が抜群だった。家庭用のキッチンだと火力が足りないので、あれこれ工夫して火力を強め、苦労していたけど。
なにわいばら(白薔薇)も満開で心地よいGWだった。とは言えNY市場はオープンしているので、夜の部は結局仕事モードになったけど(苦笑)。
なお、本日新聞記事でコメント。
「カネ余り相場」終焉へ 景気腰折れに身構える投資家(産経新聞) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/8f09d882c203e69e81d9a079fc27b68dedd77f49