豊島逸夫の手帖

2022年7月8日

海外でも様々な報道が見られるが、ＮＹタイムズ電子版が５～１０分ごとに事件の展開を詳細に報じていることが目立つ。既に２０回以上事件の経緯を伝えている。異例の報道体制だ。

ＮＹの市場関係者からは選挙への影響を問うメールも舞い込んでいる。
円安がＮＹ市場でも話題になり、日本経済の動向も久しぶりに注目されている矢先の出来事ゆえウォール街も強い関心を示すのだ。
そもそも日本はスルーされる局面が多かった。ウォール街での日本に関する知見は極めて薄い。
日本株にしても興味を示すのは米国大手金融機関の日本株デスクとか、たまたま日本人を妻に持つなど、家族が日本と縁がある人たちに限定される。

そのような状況ゆえ日本のメディアで日本経済・日本株・円についてコメントが引用される外国人は殆どがセルサイド、即ち販売業者の知日派たちだ。日本についてコメントせよと言われても、ウォール街の大半の人たちは何も知らないのでコメントしようもない。

一方で、日本は「エキゾチックな国」というレッテルも貼られている。
それゆえ日本へ旅行したいという潜在的ニーズは非常に強いことを感じている。円安についての話をＮＹの連中とすると「安い日本に行ってみたい。」と個人的希望が語られることも珍しくない。インバウンドが復活すれば、記録的なインバウンド旅行者数になることは間違いないと感じている。

なお、今回の日本発の映像で殆どの現場関係者や通行人たちがマスクをしていることが奇異に見られていた。
マスク着用についてはインバウンドが復活すると間違いなく「マスク着用の習慣の違い」が問題化しそうだ。