豊島逸夫の手帖

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怪しげな金の陰謀説

2022年8月16日

「未だ残っているのか」と思った。
YouTubeを始めて、そこに流される金についてのトークを観ると明らかに怪しい陰謀説が少なくない。金についてはやはり未だ情報が不足していることを痛感している。殆どゴルゴ13の如き話がまことしやかに語られる。ストーリーがあるので読まれるのだろう。

驚くのは大手金融・証券会社の人たちの中にも信奉者が少なくないことだ。「豊島さん、xxx氏の著作を読みましたか。金の世界は魑魅魍魎なんですね。」と言われると、これはヤバイ。宗教みたいなもので信者になるらしい。株やドルについてはプロでも、金についての知見は素人並みということが珍しくない。そういう意味でもYouTubeの世界にまともな金の情報を流すことが必要と益々感じているところだ。当方はYouTubeの扱いが慣れていないためにあれこれ勉強中だが、まぁ格好のおもちゃを与えられた気分であれこれ試行錯誤している。その過程が面白い。

それから今の筆者の立場は金の専門家でもあり、同時に株や債券、外為市場についても語る。どのセクターも所詮根っこは同じゆえ自然な展開だ。「金は世界を映す鏡」ということを筆者は語ってきた。金だけに興味があるというのでは、所謂gold bug(金の虫)。

最近は特に金価格が金利で動く傾向が強まっているが、金利や債券市場の話は難解かつ面白くはない。しかし半導体が産業のコメとすれば、金利は金融の世界のコメなのだ。

なお、ジャクソンホールについての話はYouTube検索で「豊島逸夫チャンネル」と前回書いたが、以下のURLで示した方が便利だと指摘があった。

https://www.youtube.com/watch?v=_7hDvrKDKSU&t=1371s

さて、グルメ関連では悲しいニュースがあった。京都の著名「わらびもち」店が相次いで閉店に追い込まれたとのこと。洛匠(らくしょう)、茶洛(さらく)が既に閉店とは知らなかった。残念至極。コロナに直撃されたのだろう。京都の楽しみのひとつが消えた。

2022年