豊島逸夫の手帖

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金価格1800ドル割れの局面も

2022年7月4日

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過剰流動性時代から流動性圧縮(回収)相場になり、市場は「何でも上がる相場」から「何でも下がる相場」に逆回転。
株もドル金利も米ドルも商品も仮想通貨も全部下げ。
これまで中央銀行が市場に注入してきた流動性が回収されるとなると、市場の景色はかくも激変するものか。

金もこの流れに巻き込まれ売られた。
とにかく現金化して様子見の姿勢。
何の様子見かと言えば、FRBの超緩和から超引き締めへ短期の歴史的転換の影響で米国経済がどれくらい悪化するのか。

本格リセッション(不況)入り(マイナス成長が2四半期続くケース)になれば、スタグフレーションのリスクが顕在化する。
経済成長減速程度で収まるのであれば、市場は良しと見るであろう。

前者はハードランディング、後者はソフト(あるいはソフティッシュ)ランディング。後者なら労働市場が強いので、米国経済は耐え得るとの判断。
前者なら金は買い。後者なら金は売り。

その結果は最速でも9月くらいか。金融政策の効果が浸透するにはタイムラグがあり、おいそれと判断はできかねる。
その間市場の意見は真っ二つに割れ、売りと買いが拮抗状態。
とりあえず現金保有を増やす状況が未だ続いている。

要は今の相場をまともに見ても詮無きこと。日本人はとにかく真面目だから、このような相場でも何か理屈をつけて説明されないと収まらない。米国人や中国人は肩すくめて「分からん」で済ませる。

筆者は「相場を見る時はモネの睡蓮など、印象派の絵画鑑賞と同じように」と説いている。近くで見ると絵具の塊しか見えないが、一定の距離から見ると、池の睡蓮が浮かび上がって見えてくる。相場も然り。とかく至近距離から見がちなので注意したいものだ。

さて、それにしても異常な暑さ。一日中冷房の効いた空間で仕事、食事、遊び、睡眠の日々なので、冷房でカラダがだるい。健康的な環境ではないね。かと言って東京独特の纏わり付くような湿気に晒されるとこれまた不快だ。と言うわけでまずは東京で当面の仕事を片付け、あとは札幌サテライトオフィスからリモートで。コロナ前から夏は札幌中心の生活だったが、コロナで筆者はリモートワークの先駆者になってしまった。結果的に時代の先取りであったか(笑)。

札幌からYouTubeチャンネル立ち上げも面白そう。札幌のホテルではツインの部屋に仕事用の部屋(ベッド無し)を付けて、パッケージで販売する事例も見られる。

2022年