豊島逸夫の手帖

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為替介入、日銀が恐るべきは投機よりパウエル氏

2022年9月28日

NY金は引き続き1600ドル台前半で推移。そこで気になるのはやはり為替要因。

FOMC後、ドル高が加速している。ドルインデックスは連日高値更新で114台を突破した。勿論ポンド危機を囃す投機マネーがポンドに集中したことも要因のひとつだ。
ポンド急落がなかったならば、円安も146円の(海外投機筋が見る)新黒田ライン攻防になるところであっただろう。それが144円台で一服しているゆえ、日銀の視点に立てば「風が吹けば桶屋」の如き展開か。

とは言え、今週に入ってのドル円相場には相次ぐFRB高官発言も効いている。概ねパウエル流利上げ強化路線を追認する内容なのでドル高要因となり、日銀にとっては投機筋より恐るべき円安材料となった感がある。

先陣を切ったのは初の黒人女性地区連銀総裁として注目されているボストン地区連銀コリンズ総裁。新任ながら持ち回りの投票権を今年は持つ。「インフレ退治のための利上げが失業率上昇を招いてもリセッションにはならない。」と述べ、就任後初の公的発言を無難に切り抜けていた。その後クリーブランド連銀メスター総裁、アトランタ連銀ボスティック総裁、ミネアポリス連銀カシュカリ総裁とパウエル路線肯定論が相次いだ。

そもそも今回発表されたドットチャートでは、年末の政策金利予想について4.375%(9人)、4.125%(8人)など、全19人のFOMC参加者の見解が狭いレンジに集中している。クラリダ前FRB副議長は「これほどに『ほぼ全員一致』は珍しい。」と感想を述べている。パウエル議長の丁寧な内部根回しが透ける。

対して、市場の大勢は8%超えのCPIを2%台で安定的に推移する状況まで引き下げるには、4%程度の利上げでは不十分との見立てに傾いている。振り返ってみれば2021年12月のドットチャートでは2022年末政策金利予想が1%以下であった。1.125%予測の2人が「超タカ派」と言われたものだ。

それゆえ、次回(2022年12月)の同チャートでは5%台が主流になるとの市場見解に説得力がある。筆者は6%以上になっても驚かない。仮にそうなれば新黒田ラインも突破され、日銀対ヘッジファンドのせめぎ合いが150円台攻防となる可能性が強い。そこで結果的にはFRB高官発言が更なる投機的ドル買いを誘発するシナリオが十分に考えられるのだ。

なお、FOMC内には少数派ながら異論もある。シカゴ地区連銀エバンス総裁は27日に「私は急速な利上げにナーバスになっている。」と語って市場では注目された。0.75%という大幅利上げ連続3回の効果も判定できないのに、更に11月も0.75%利上げとの予測が市場に流れることに釘を刺した発言である。早晩利上げ一回休み(pauseボタンを押すべき)で、政策効果の点検が必要との見解はFRB高官発言の中にも見られることだ。その場合は投機筋の手仕舞い円買いが集中して10円近い円高局面になる可能性がある。筆者がもし為替介入担当者の立場であれば、そこで円買いステルス介入を強化して、一気に円安の流れを断つと考えるであろう。投機筋も日銀には逆らえてもFRBには逆らえない。

さて、今日の写真は郡山で見つけたトンカツ屋さん「かつ丸」。
自慢のロースの脂身を「白身=しろみ」と紹介しているので立ち寄ってみた。

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確かにしろみが旨い。ただ2000円の定食で出てきたトンカツが小さな4切れ。だいぶメニュー写真とイメージが違う。そもそも地方ではボリュームを誇るトンカツ屋さんが多く、食べ切れないことがしばしばあるので用心して4切れセットにしたのだが。セット全体が大ぶりなので「アレ?」という感じ。

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次回は6切れセットにする(笑)。そしてデザートのソフトクリームに「黒ゴマ」があったので躊躇なく注文。確かに旨いけど札幌の「黒ゴマソフト」に比し甘さが強め。それでもゴルフ後の心地よい疲れの中でのスイーツとしてはOKだったね。この店は丸の内にもあるらしいので今度寄ってみる。

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2022年