豊島逸夫の手帖

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週末ウクライナ情勢急変、有事の金買い第二波あるか

2022年2月28日

昨日日曜の夜にウクライナ情勢が動いた(KITCOグラフ緑線が本日アジア時間)。

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まず、ウクライナとロシアがベラルーシ国境での話し合いを合意。しかしそこで手打ちになるとはとても思えない。ベラルーシはロシア側ゆえウクライナ交渉団がロシアに拘束されかねない。

更に、プーチン大統領は欧米の強行経済制裁に対抗して、核兵器の準備段階を引き上げた。10分あれば核兵器を作動できる態勢である。理性を失ったプーチン大統領ならやりかねないと考える市場は疑心暗鬼。

ハッカー集団アノニマスによるサイバー戦争参戦布告もあった。

ロシア領空圏が飛行禁止になったので、フランクフルト発羽田行きのフライトが東欧上空で引き返す事例もあった。そこで当面昔懐かしいアラスカのアンカレッジ空港が臨時使用される可能性もある。極めてきな臭いエスカレートだ。

さすがに筆者も核兵器アラートが引き上げられる状況までは想定していなかった。有事の金、第二幕か。まだ見極めている段階。

金融制裁もロシア中央銀行の外貨準備(含む金)の売却まで禁止されそうだ。ロシア経済を官・民ともに徹底して孤立させる「兵糧攻め」体制だ。2000トンに及ぶロシアの公的金保有量を売却の話も、まともに欧米市場では売れなくなった。中国を通して売却、或いは中国と金・ドル・人民元スワップとか。中国の協調がカギとなる。
大きな材料が新たに次々出現するので市場も消化に戸惑っている。

一方、今週はパウエル議長公聴会(3月2・3日)、雇用統計発表を控える。
事態が本当にヤバくなったら、さすがに利上げも様子見になる可能性がある。現状この程度であれば、パウエル議長は予定どおり利上げ決行しそうだが、あくまで「大きな変化がなければ」との条件付き。

金価格予測もUBSは1650ドル。ゴールドマンサックスは2350ドル。真っ二つに割れる。筆者の見解は引き続き1650~1950で変わらず。

さて、週末の散歩。まず蕎麦屋で食したフックラ綺麗な「そばがき」が旨かった。勿論、蕎麦も。京急大森町駅前のミシュラン高級店。筆者は蕎麦好きで画像は我を忘れた時の表情。

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そして相変わらずタイ焼き巡り。中目黒で至福の時(笑)。

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その後帰宅したらウクライナ情勢が急変して、日曜ながら即仕事モードで月曜朝に至る。

2022年