2022年6月7日
130円を再突破したと思ったら、間髪入れず132円台。
今回のキッカケは雇用統計が良かったので、労働市場の過熱(賃金コスト上昇というインフレ要因)を抑え込むために、9月も0.5%幅の利上げに踏み切るのではないかとの市場の判断。そうなると、なんと4回連続0.5%利上げとなる。果たして9月FOMC決定がどうなるか。9月に大相場の予感。ドル長期金利は再び3%突破でドル高。金利を生まない金にはさすがにキツい利上げペースとなる。
一方、NY市場の国際通貨投機筋は、原油続騰で日本の貿易赤字が更に膨らむとの見方。日本は原子力発電に拒絶反応が強いので、高くても中東産原油を買わざるを得ないとの読み。
結局、通貨投機筋がドルを買う際に、売りの対象として円が選択される。
日銀も円安抑制のために実質的に打つ手はなく、ヘッジファンド対日銀のせめぎ合いは日銀劣勢。黒田総裁は緩和継続せざるを得ない。
日銀の利上げなど、果たしていつに起きることやら。
かくして、円安の構造は変わらない。
筆者は一貫して、自らの資産運用は半分がドル建て資産とセミナーでもブログでも語り続けてきた。円高の時代に筋金入り円安派を自認しても反応は薄かった。それが今になってドル建て資産を増やしておけば良かったと言われる。筆者のドル建て資産は、FXではなく、長期投資ゆえ、130円でも円転する気はない。今後10年、20年の間には円高の時代も来るだろう。それでも動かす気はない。長期的に150円を見ているからだ。
以下は2016年に家族ぐるみの付き合いのソニーフィナンシャル尾河眞樹ちゃん(為替専門家)との対談。その頃と筆者の見解は変わっていない。
https://moneykit.net/market/sanzenri/sanzenri_161011.html