豊島逸夫の手帖

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原油30ドル割れ

2016年1月13日

まず、昨晩2時間生出演したBSフジ、プライムニュースの動画が番組HPで見られる。

http://www.bsfuji.tv/primenews/


「ハイライトムービー」の1月12日「幕開け波乱・・・中国市場 日中エコノミスト激論」をクリック。前編・後編20分ずつダイジェスト版。2時間あれば3人でもかなり喋れると思ったが、直ぐに終わってしまった感じ。まだ喋り足らず(笑)、 アンカーの反町さんも政治担当なので、発想のアングルが異なり、興味深かった。なるほど、そういう視点で見ているのかと。

さて、原油価格遂に30ドル大台攻防に。30ドル台で反騰と読んでいたが、外れた。

この原油安はテロを生む。20ドル台になれば、サウジアラビアの緊縮財政は更に強化。光熱費などの手厚い政府援助も減り、初の消費税は導入され、国民生活を直撃。若年層の高失業率は悪化。過激派思想に染まる若者が増えるは必定。原油30ドル割れの日に、トルコで独人9名の死者を出すISテロ勃発が象徴的である。

次に、中国は香港の自由取引人民元市場を制圧した。市場原理が働く同市場では人民元が売り込まれ、中国国内人民元相場より割安になっていた。これはまずいと、人民銀行は国策銀行の香港支店経由で徹底的な人民元買い介入。香港の人民元市場規模は15兆円程度だから、既に香港銀行間人民元売買市場は機能喪失したといえる。

そして、原油20ドルなら日本株買い。欧州株か日本株か迷っている私の友人のヘッジファンドたちの言葉である。日本は原油消費国だから原油安恩恵を世界でも最も強く享受する国のひとつ。原油生産国アメリカのNY株と差別化できるので、リスク分散運用に資する。

金価格は原油安に引っ張られて若干安。

円建てでも円高により下げ。

そして、昨晩プライムニュースで話した一帯一路ギリシャのことが、今朝の日経朝刊記事になってた。

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2016年