2016年9月23日
前回約束したとおり、日本の休日の間は、ツイッターを多用して、情報発信しました。ツイッターできない読者のために採録します。マーケットの激動が時系列で分かると思います。
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9/21 22:35
日銀緩和で今日の株は急騰で好意的反応と夜のテレビニュース。でも、NY市場、円急伸で日経平均夜間は今日の上げを殆どはきだしてしまっている。これからFOMC。明日、日本は休日。円も株も日本人が手を出せない状況で、円高株安進行中。日本市場再開は明後日朝。
9/21 23:01
円高は日銀金融政策への不信任投票。もう、いい加減、理屈こねた、虚しい金融政策依存症から脱却せねば。黒田さん、お疲れ様でした。日銀が動くと円高になるから、後は、任期までお好きな読書三昧の静かな日々をお過ごしください。
9/22 7:48
昨日ブログ予告どおり休日今日はツイッターで語る。FOMCはイエレン氏、今月利上げ見送り、よほどのことなければ12月利上げ意向。大統領選が不確定要素。この写真は同時に発表されたドットチャートの元データ。注目は今年利上げ無し派が3人いる
9/22 7:57
こちらは前期6月時点。年内利上げ1回派が6人、2回派が9人。米国経済指標悪化による変化。超低金利継続でドル全面安。円高も100.40まで進行。日本の休日に100円大台攻防も。市場は12月まで3ヶ月、再び12月利上げ有無に揺れることに
9/22 8:13
欧米市場で指摘された日銀新金融政策のジレンマ。10年債利回り0%実質固定制度導入だが、固定相場維持のため10年債売ったり買ったり介入することになる。そのために年80兆円必要か不必要か、相場次第で分からない。それなのに、80兆円ほど国債買うとコミットした。これって整合性とれない。9/22 10:06
ゴルフでテイクバック深ければボールは飛ぶ。相場も日銀追加緩和で一旦円安に振れたほうが反動で円高が強くなる。結局、マイナス金利導入時同様、日銀が円高のお膳立てしたことに。日銀が動けば円高というのも、アノマリーから市況の法則になった
9/22 9:53
2週間前の週刊エコノミスト、為替予測。10~12月 レンジ 95ー100円、年内利上げ無し、として、「マジ?」と言われたけど、現実味増したかな。。。。
9/22 18:10
株式市場は日銀が買い支え、債券市場では10年債利回り0.0%維持のため日銀が介入、その結果、円高が進行すれば「必要な措置をとる」 もはや日本は官製市場だね。上海市場を笑えない。
そして、今日の原稿。
バーナンキ氏が指摘、日銀に意図せざるヘリマネ?
ヘッジファンドの間では、日銀新金融政策のヘリコプターマネー的要素に注目して、日本株を再評価する動きも見られる。
キッカケは、バーナンキ氏がブログに記した日銀新金融政策の評価だ。「大幅な追加緩和とはいえないが、デフレ脱却のための新たなコミットメントと新たな枠組みを設定したことは評価できる。私が最も驚いたのは、10年債利回りを一定にペッグすることだ。政府の資金調達コストをゼロに維持する政策は、広義のヘリコプターマネーを連想させる。金融財政政策のシナジー効果も意識されている。米国にも前例がある。第二次大戦をはさみ、戦費調達コストを抑えるために、FRBは長期債利回りに一定のターゲットを課したのだ。」
この見方が議論を呼び、市場の一部だが、ヘリコプターマネー論再燃の兆しが見られるのだ。
なお、新日銀金融政策に好意的なバーナンキ氏だが、ひとつ「分からない」とする点にも言及している。
10年債利回りを0.0%にペッグするために、80兆円必要か、ということだ。相場次第で、80兆円も必要ない場合もあろうし、80兆円では足りない局面もあるかもしれない。それなのに、80兆円ほどの買い入れターゲットは維持した。ここは整合性がとれないというわけだ。
更に、10年債利回りペッグが外された場合に、市場関係者が一斉に売りに走り金利が急騰するリスクも指摘されている。
いっぽう、海外投資家の間では、日本はもはや「官製市場」との声もあがっている。
株式市場は日銀が買い支え、債券市場では10年債に日銀が介入し、更に、投機的円高に対しては「必要な措置をとる」。
外から見ると、経済の健康状態が、色々な点滴に依存する状況をイメージさせていることはたしかだ。
この異常ともいえる状態からの「出口戦略」リスクも意識され始めている。
金プラチナ価格は、利上げ先送り・ドル全面安を受け、急騰。
金1330ドル台、プラチナ1050ドル台。
とにかく、利上げしなかったことは、金利を生まない金に追い風。しかもFOMC参加者の今後の金利予測も引き下げられた。要は利上げといっても大したことはない。
私の「今年利上げ無し」説も、FOMCのなかで3人も現れたし。10~12月、95~100円という円相場予測にも同調者が増えつつある。
但し、ドル安でドル建て金価格は上がっても、円高で相殺されてしまう可能性あり。