豊島逸夫の手帖

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英国を離脱する英国企業第一号は?

2016年7月4日

まず、土曜に出演したABC朝日放送の90分情報番組動画がyou tubeで公開中。私の出番は45分くらいから。お題は、フランス・オランド大統領、英国EU離脱など。この番組は楽しみながらやっています(笑)。↓ かなり笑えるよ~~~。

https://youtu.be/DZTt5S5nF14


次に、今日の原稿。

英国国民投票後、英国企業が英国を見切る「大移動」の最初の例になるのだろうか。

英国ルートンに本社を置く大手格安航空会社イージージェットがEU圏内への移動を考慮中と、欧州メディアが一斉に報道している。

英国とEU主要都市のみならず、EU主要都市間のフライトも多く、年間乗客数は7000万人という。

ポイントとなるのはAOCと呼ばれる航空業者証書。本社をEU圏内の他国に移し、そのホスト国でAOCを取得すれば、EU圏内の自由なフライト業務が可能になる。同社は、英国内の本社スタッフ約1000人は残し、法律上の本社をEU圏内の他国へ置く計画のようだ。しかし、ホスト国側は、当然、雇用の移動も期待する。具体的交渉となると、まずは国の選定から始まり、容易な作業ではない。一年あるいはそれ以上かかるかもしれない。

同社は、既に、複数国に非公式の打診を始めていることを認めている。しかし、英国とEUの離脱交渉の結果を待たねば、具体的行動はとれない。

いっぽう、ボーダフォンも、Eメールで、慎重な言い回しながら、英国外への移転の可能性について言及している。収益の半分以上を欧州に依存するので、「EU圏外となることは、企業の未来の妨げとなる」のだ。

今後、同様の事例が相次ぐことは必至の情勢だ。

しかし、まずは、EUへの離脱告知そして離脱交渉が進まねば、動くにも動けない。

とはいえ、水面下で当該各社の話し合いは続き、いざという時に備えることになろう。

ロンドンの金融街シティーの業務移転を巡っても、フランクフルトやパリなどの「誘致合戦」が加速する。

市場の関心も、Brexit総論から各論に移る。

マクロ的にはEUの結束が緩み、経済縮小均衡に向かうが、ミクロのレベルでは、勝ち組、負け組の二極化が進むことになろう。

金価格のほうは1350ドルに接近。プラチナも1060ドル台まで上昇。円建ても上がっている。今回はグローバルマクロ系ヘッジファンドが、金を積極的に買い、「中期的」に保有しているのが特徴。これは、自分でNYで確認したこと。Brexit不安長期化とマイナス金利の二つのエンジンが全開。

さて、朝日放送が終わり、大阪から京都に移動して、おなじみ、祇園「らく山」で、ハモと鮎を堪能♪

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写真は、大将みずから当日朝から釣ってきたアユ。ちなみに、アユ釣り大会優勝経験のある名人。でも、この異常気象で数が少なく苦労しているらしい。まず、串刺し。

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本人はシャイなので、アユの後ろに映っている(笑)。そして、火を通すときは、一心にわき目もふらず「焼き作業」に集中専念する時間。その焼きたて、まるで、いまにも泳ぎだしそう。

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頭ごとかぶりつけば、アユの香りが口の中を満たす。付け合せは旬の緑の万願寺。たまりません。。。

そして、ハモ。これは次回に。

このブログで東の「マガーリ」、西の「らく山」へは、読者がわざわざ食べにくる。今回も、「読者が随分来たよ。」と大将。まぁ、どうも、ブログの本文はすっ飛ばして、もっぱら食い物写真を見るのが楽しみな読者もいるようで。たまには、本文も読んでね(笑)。

2016年