豊島逸夫の手帖

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株安・金高に立ち向かう個人投資家たちの熱気

2016年2月24日

メディアは「リスク回避相場」を囃すが、個人投資家主体のリテールの現場で、連日静かな熱気に接している。

昨日は、大阪で証券会社主催IRセミナー。200人収容の会場がほぼ満席。メモ帳を手にした個人投資家たちが、買いの手掛かりを掴むために集結していた。とても、リスク回避で萎縮しているとは思えない。むしろリスクを取りに行く機会を覗っている。「ボラティリティーが高い状態は続くでしょう。」と語っても、ひるむ様子が感じられない。

いっぽう、3月開催の経済投資セミナー募集が開始されたら、「定員200名、ほぼ瞬間蒸発です。こんなこと初めて。」と主催者の財団担当者が目を丸くする。とても株安に沈む市場とは思えない現象だ。

かと思えば、週末に静岡で開催された「親子で資産運用を考えるゴールドセミナー」。


横なぐりの嵐模様にもかかわらず、定員50組101名が集まり、ときおり、お互い言葉を交わしながら、メモを取ったりしている。初心者と女性が多いのが特徴だ。投資セミナーとは思えない、和やかな雰囲気のなかで、「まずは、お勉強」モードである。「投資で儲ける」というより「コツコツ貯める」発想で考えていることが特徴。

ヘッジファンドに翻弄される日本市場だが、個人投資家の裾野は確実に広がっていることを実感する日々だ。

日経レバレッジETFを駆使して、日経平均が一日で1000円も動く荒れ相場に挑むツワモノもいれば、日々の価格変動より、市場の底流を読み取ろうと情報を求めてくる長期投資家も多い。目立つ前者に対し、後者の動きは地味なれど、サイレント・マジョリティー(静かな多数派)。日本人は用心深いゆえ時間はかかるが、確実に個人投資家たちが育っている。

今日は、大手町のど真ん中で産経新聞主催「介護セミナー」。そこで「マイナス金利」の話をしてきた。写真のような介護イベント。


そこにマイナス金利!?およそミスマッチと思われるような組み合わせ。筆者も「未体験ゾーン」での講演だった。フタを開けてみれば、大手町という土地柄か、職場を抜け出してきた課長さんみたいな人たちでほぼ席が埋まりビックリ。私は、隣のセミナールームでやっている「認知症セミナー」を聴講したかった(笑)。 橋幸夫の「潮来傘」も聞きたかった~。中嶋常幸プロのレッスンも受けたかった~。

そして、今日の朝日新聞朝刊には、ド派手に2面見開きの金連合広告。


タレント(今回は、はなサン)との対談も、いつもの倍。

来週には読売新聞も同じくド派手2面見開きでやるよ。

2016年