豊島逸夫の手帖

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黒田日銀総裁会見中に円高進行

2016年9月21日

注目の黒田総裁の記者会見開始時には102.60円台だったが、終了時には101.70円台となった。欧州市場も参入してくる時間帯でもあり、海外市場は、今回の日銀追加緩和に対してクールな反応を見せている。

ヘッジファンドからは、様々な疑問が寄せられている。

長短金利の操作=イールドカーブのコントロールが果たして出来るのか。人為的にイールドカーブを立てることでインフレ期待が高まるのか。長期国債を買わないことで長期金利を高めることは、量的緩和縮小にならないか。


オーバーシュート型コミットメントも、やり足らないより、やり過ぎるくらいに続けると解釈されると、2018年の任期まで、2%ターゲットを語り続けるということか。

今回の記者会見は、市場とのコミュニケーションにおいて、不透明感を残した感は否めない。

欧米市場では、金融政策の限界論が根強く残る。

今回も日銀追加緩和による円安が長続きせず、米国時間には、FOMCを迎えることになった。利上げが先送りされれば、ドル安となり、更なる円高も予想される状況だ。

なお、今晩のFOMCについては、明日のツイッタ―@jefftoshimaでコメントします。

2016年